小学生の発達の症状の特徴106
小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は70回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。
13 我慢ができない。順番を待てない
〇テストのやり直しを採点します
テストの出来が悪くて、その子が怒ったり泣いたりしたときは、家に帰ってやり直したテストを次の日にもう一度しましょう。
やり直した2回目のテストは高得点になるので、採点してもらったその子は満足します。
再チャレンジさせてあげて褒めてあげると、1回目は満足のいく結果じゃなくても次は頑張ろうという気持ちになり、問題行動が少なくなるとともに、その子本人のやる気もアップし効果的です。
<ダメな例>
〇イライラして怒る
その子が何度も何度も言うことを聞かずにルールを守らないとイライラしてしまいます。
障がいだからしょうがいないとわかっていてもついつい感情的に怒ってしまいます。
イライラして怒るとその子もイライラしてきます。
親が感情的になるとその子にもわかります。
イライラしても何も解決しないことをよく覚えておきましょう。
〇なぜ?ダメ!指示を出さない
「なぜ順番に並ばないの?」「列に割り込んじゃダメ」「ルールを守らないとダメ」こんな言い方は、その子には伝わりません。
なぜ?ダメ!ではなく、その子には具体的な指示をしましょう。
「列に割り込まないで、後ろに並びなさい」
「サイコロは1回だけ、ルールを守って次の人にサイコロを渡して」
このようにその子には、具体的な指示をしましょう。
〇わがままと叱る
わがままと決めつけて叱る。我慢しろと叱る。一方的に叱るのはやめましょう。
その子は、こだわりが強いものです。
1位になりたい。100点を取りたい。その子は純粋に強くそう思っているのです。
その子の純粋な考えを否定するのではなく、その子が感じている悔しさを理解してあげて接するようにしましょう。
(13終わり)
次回に続きます。