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小学生の発達の症状の特徴55

吉田洋一

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テーマ:子育てをめぐる問題

 小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は55回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
 これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
 「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
 また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。

11 集中できない
<集中できない>
 人と話している途中で、集中できずに他のことに興味が移ります。
 同じことを繰り返してできずに、興味がなくなってしまいます。
 学校での授業中に、集中できずにキョロキョロしたり手遊びを始めます。
 静かにじっとしていることができずに、身体を動かしたり立ち歩いたりしてしまいます。
 このように何かに集中できずに、興味がそれる特徴があります。
 その子は、ちょっとしたきっかけで、他へと興味が移り集中力がなくなります。
 また、注意力を持続させることができません。
 疲れるとか飽きるという気持ちに流されてしまいます。
 相手が嫌がることや迷惑をかけることに気がつくコミュニケーション能力が不足しています。
 このように、集中できないことが要因になっています。
 この集中できない特徴を持つ子でも、自分が好きで興味を持っていることだと、強いこだわりをみせて、何時間でも集中する特徴もあります。
 集中力にばらつきがあるのです。
 その子本人には集中できない自覚はなく、自分の興味や関心に対して率直に行動しているだけなのです。
 学校生活などでは、繰り返し先生やお友達から注意されてしまうなど、集団行動になじめない原因になります。

<うちの子の場合は>
 うちの子の場合も、人の話を聞くことや勉強などに集中することが苦手な特徴があります。
 学校での授業中でも手遊びが多くて、先生からよく注意されます。
 集中するように言っても、できないものはできません。
 こちらが言っても簡単によくなるものではありません。
 自分が好きなことだけ強いこだわりで集中します。
 いったい集中できるのかできないのか、よくわからなくなります。
(11終了)

 次回に続きます。
 明日、明後日(13日、14日)は、イベントのためコラム掲載は、お休みします。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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