小学生の発達の症状の特徴2
小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は48回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。
10 空気が読めない、他人(ひと)の気持ちがわからない。
他人(ひと)の表情から気持ちを理解することが苦手です。
相手が傷つくことでも、思ったことを何でも言ってしまいます。
いわゆる空気が読めない、他人(ひと)の気持ちがわからない。
よく言えば、天然キャラの子どもです。
何となく重い雰囲気で、みんなが悲しそうな顔をしていると、小さな子どもでも同じように悲しい顔をします。
このように相手の表情やしゃべり方、行動から相手の気持ちを察して、その場にふさわしい行動や雰囲気を自分もしようとします。
その子は、この空気を読むことや周囲の人の気持ちを思ったり考えたりすることができないのです。
・お葬式で独りだけ笑っている
・入学式などの式典で独りだけ笑っている
場違いで周りの迷惑になりますが、その子には悪気はありません。
何となく決まっているルールを守ることは、その子には理解が難しいのです。
その子は思ったことを何でも言ってしまうこともあります。
・太っている人に「太っているね」
・お年寄りに「しわくちゃだね」
相手の目の前でいうといわれた相手は驚きますが、その子は全然気にしません。
その子は小学生になっても、相手のことを考えていうことと言わないことの判断ができないのです。
次回に続きます。