幼児の発達の症状の特徴16
小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は30回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。
6 会話の理解力がない。変なおしゃべりをする。
(続き)
<改善方法>
上手に人と会話ができない子の改善例をご紹介します。
○家庭でやること
1 子どもとの会話で、聞く役と話す役を切り替えます
「今からお母さんが聞くね」と言って、子どもに質問をします。
子どもからは質問の回答だけをさせて、それ以外のおしゃべりはさせません。
次に「今度はお母さんに聞いたりしゃべっていいよ」と言って、子どもに好きなだけ質問やおしゃべりをさせます。
このように、聞く役と話す役を交代して、一方的にしゃべるのではなく、相手の話もきちんと聞く訓練をします。
発達障害や知的障害の子は、自分が好きにしゃべられないと他人の話に興味がなくなったりしますが、他人の話を聞くたいせつさを教えましょう。
2 日常会話で、質問を練習させる
家庭での普段の日常会話の中で、子どもに質問をして聞かれたことに答える練習をしましょう。
一緒にテレビを見ながらテレビ番組の内容について質問します。学校のことについて質問します。明日の予定について質問をします。その子が簡単に答えられる範囲で質問をして、聞かれたことに受け答えができるようにします。
次回に続きます。