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小学生の発達の症状の特徴9

吉田洋一

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テーマ:子育てをめぐる問題

 小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は9回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
 これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
 「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
 また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。

2 字を書くのが苦手
(続き)
<改善方法>
整った(きれい)字を書くために、
○丁寧に字を書かせる
 ゆっくりと、落ち着いて字を書かせましょう。
 字を書くのが苦手な子には、字を丁寧に書く気がない又は少ない場合があります。まずは、本人が丁寧に字を書くことを意識することがたいせつです。
 字を書くのは苦手で嫌だから、さっと早く書いて終わらせたい気持ちになってしまいます。そうすると、自分の書いた字が読めずに、もっと字を書くことが嫌になります。
 ゆっくりと丁寧に書いて、自分の書いた字が読めるという経験を積ませましょう。

○大きいマス目で練習する
 家庭での字の練習は、マス目の大きい補助線付きのノートで練習させましょう。
 小学1年生が使用する8マスの国語のノートは、マス目が大きく補助線が付いています。学年が上に上がるとマス目が小さくなり、縦線だけのノートになります。バランスよく字を書く練習には、補助線入りのマス目が適しています。漢字の偏や冠などの部分の、バランスがとりやすくなります。
 上手く字が書けない子には、字の練習用に大きなマス目のノートを使いましょう。

 次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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