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幼児の発達の症状の特徴54

吉田洋一

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テーマ:子育てをめぐる問題

 3歳から6歳児の幼児における発達の症状の特徴の54回目を解説します。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているから即発達障害だということではありません。経過観察も必要ですし、年齢が上がるほどその特徴がなくなることが大半です。
 また、皆さんが誤解していることがありますので、再度申し上げます。
 発達障害は発達の異常ではありません。発達の定型(平均)からのずれ(order)が生じているだけなのです。

16 いつまでもやめない。切り替えできない。
(続き)
<困ることは>
 幼稚園の集団生活では、みんなと同じ行動ができずに一人だけ取り残されます。
 遊びをやめて片付けの時間になっても一人だけ遊びをやめません。外遊びの時間が終わっても教室の中に入りません。こんな行動が頻繁にあると、幼稚園の集団生活の中では、独りだけ別行動になり、先生やお友達に迷惑がかかります。
 お友達からわがままな子、片付けをしない子と思われ、仲間外れの原因になります。

<その原因は>
 こだわりが強く、気持ちの切り替えができません。自閉症の典型的な特徴です。
 ・こだわりが強い
 ・気持ちが切り替えできない
 ・次の行動がイメージできない
 その子はこだわりが強く、一度自分が始めたことや決めたことを変更することが嫌いです。
 また、次の行動をイメージする想像力が弱いので、気持ちの切り替えができません。

<改善方法>
「行動を切り替えるため、家庭でやれること」
 ○絵カードで次の行動をイメージさせる
 ・食事の絵カード
 ・歯磨きの絵カード
 ・片付けの絵カード
 次の行動の絵カードを見せて「次はこれだよ」と行動を切り替えさせます。その子は絵カードなら、次の行動をわかりやすく理解できます。
 また、絵カードならこだわりの強い子でも、次の行動に関心をもってくれます。

 次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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