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幼児の発達の症状の特徴19

吉田洋一

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テーマ:子育てをめぐる問題

 3歳から6歳児の幼児における発達の症状の特徴の19回目を解説します。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているから即発達障害だということではありません。経過観察も必要ですし、年齢が上がるほどその特徴がなくなることが大半です。
 また、皆さんが誤解していることがありますので、再度申し上げます。
 発達障害は発達の異常ではありません。発達の定型(平均)からのずれ(order)が生じているだけなのです。

5 我慢ができない
(続きです。)
 <事例>
 うちの子も我慢するのが苦手でした。遊びのルールが理解できず、お友達と一緒の遊びができませんでした。
 うちの子の場合も我慢するのが苦手でした。この我慢できないという特徴は、お友達に迷惑がかかるので、幼稚園では困りました。
 軽度の知的障害もあるので、幼稚園の間はじゃんけんのルールが理解できずに、同じ年齢の子どもとはルールのある遊びが一緒にできませんでした。それに、順番という概念そのものが理解できていませんでした。

 <困ることは>
 お友達から、わがままで自分勝手と思われ、仲間外れになります。
 この我慢できないという特徴は、幼稚園や保育園で他のお友達から、わがままな子、自分勝手な子と思われ、仲間外れの原因になります。
 遊びのルールが守れない。順番が待てない。これもお友達とけんかになったり、一緒に遊ぶのを敬遠され、遊んでもらえなくなります。

 <その原因は>
 障害のため欲求が抑えられず、我慢の概念やルールが理解できないのが原因です。
 ・欲求を抑えられない
 ・我慢という概念が理解できない
 ・ルールが理解できない
 ・順番という概念が理解できない
 抽象的である「我慢」は、障害児にとっては理解が難しいのです。
 また、記憶力が弱いその子にとっては、ルールを覚えておくことも難しく、すぐに忘れてしまいます。
 欲求が抑えられないので、順番を待つこともできません。
 理解力が弱いので、悪いことをしている自覚がありません。自分がなぜ怒られているのかが理解できないでいるのです。
 
  次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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