小学生の発達の症状の特徴68
3歳から6歳児の幼児における発達の症状の特徴の19回目を解説します。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているから即発達障害だということではありません。経過観察も必要ですし、年齢が上がるほどその特徴がなくなることが大半です。
また、皆さんが誤解していることがありますので、再度申し上げます。
発達障害は発達の異常ではありません。発達の定型(平均)からのずれ(order)が生じているだけなのです。
5 我慢ができない
(続きです。)
<事例>
うちの子も我慢するのが苦手でした。遊びのルールが理解できず、お友達と一緒の遊びができませんでした。
うちの子の場合も我慢するのが苦手でした。この我慢できないという特徴は、お友達に迷惑がかかるので、幼稚園では困りました。
軽度の知的障害もあるので、幼稚園の間はじゃんけんのルールが理解できずに、同じ年齢の子どもとはルールのある遊びが一緒にできませんでした。それに、順番という概念そのものが理解できていませんでした。
<困ることは>
お友達から、わがままで自分勝手と思われ、仲間外れになります。
この我慢できないという特徴は、幼稚園や保育園で他のお友達から、わがままな子、自分勝手な子と思われ、仲間外れの原因になります。
遊びのルールが守れない。順番が待てない。これもお友達とけんかになったり、一緒に遊ぶのを敬遠され、遊んでもらえなくなります。
<その原因は>
障害のため欲求が抑えられず、我慢の概念やルールが理解できないのが原因です。
・欲求を抑えられない
・我慢という概念が理解できない
・ルールが理解できない
・順番という概念が理解できない
抽象的である「我慢」は、障害児にとっては理解が難しいのです。
また、記憶力が弱いその子にとっては、ルールを覚えておくことも難しく、すぐに忘れてしまいます。
欲求が抑えられないので、順番を待つこともできません。
理解力が弱いので、悪いことをしている自覚がありません。自分がなぜ怒られているのかが理解できないでいるのです。
次回に続きます。