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幼児の発達の症状の特徴12

吉田洋一

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テーマ:子育てをめぐる問題

 3歳から6歳児の幼児における発達の症状の特徴の12回目を解説します。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているから即発達障害だということではありません。経過観察も必要ですし、年齢が上がるほどその特徴がなくなることが大半です。
 また、皆さんが誤解していることがありますので、再度申し上げます。
 発達障害は発達の異常ではありません。発達の定型(平均)からのずれ(order)が生じているだけなのです。

3 お友達と遊ばない
(続き)
<改善例>
 他人に興味がなく独りで遊ぶ子は、まずはお友達の近くで遊ばせましょう。
 公園などで、同世代の子どもが遊んでいる近くの同じ空間で遊ぶことで、ちょっとずつ他人に関心をもつ練習をします。兄弟がいる場合は、家庭で兄弟を同じ空間で遊ばせることが、人に関心をもたせる訓練になります。

 子どもの遊びには段階があり、どんな子どもでも、
 ・独りで遊ぶ
 ・近くでお互いを意識しながら別々に遊ぶ
 ・一緒に同じ遊びをする
 ・順番に遊ぶ
 ・グループで遊ぶ
 と、順を追って遊びを覚えていきます。

 独りでの遊びを好む発達障害児には、次の段階の近くにいる友達を意識しながら、別々の遊びをさせることから始めましょう。
 他人に興味がなく、独りで遊ぶ子にはまずはお友達の近くで遊ばせましょう。

 お友達が嫌がる言葉を言ってしまう子には、使ってはいけない言葉を教えましょう。
 バカ、デブ、うざいなど言われた相手が嫌がる言葉を教えて、使わないように注意をします。子どもだけではなく、家庭でも家族全員でその言葉を使わないようにしましょう。

 衝動的に乱暴したり、相手が嫌がる言葉を言う子がいます。そんな場合には、親子で興奮を静める方法を決めましょう。
・トイレに行く
・水を飲む
・空を見上げる
 カッとなったらどんな行動でもいいので、些細な行動をして一呼吸置くことで、衝動的にお友達の嫌がる行動をしない工夫をしてみましょう。
 子どもが衝動的な行動をしそうだと感じたら、
 「我慢しようね、ありがとう」
 「トイレに行こうね」
 興奮を抑える言葉を子どもにかけましょう。ここで厳しくするとますます子どもが興奮します。
 優しい言葉をかけて、子どもをクールダウンさせましょう。

 次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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