幼児の発達の症状の特徴50
各年齢段階における発達の症状の特徴を解説します。乳児についての4回目です。
誤解のないように申し添えますが、ここで述べているから即発達障害だということではありません。経過観察も必要ですし、年齢が上がるほどその特徴がなくなることが大半です。
また、皆さんが誤解していることがありますので、再度申し上げます。
発達障害は発達の異常ではありません。発達の定型(平均)からのずれ(order)が生じているだけなのです。
3 名前を呼んでも振り向かない
赤ちゃんの名前を呼んでも、振り返らない、反応しない、これも発達障害児の特徴です。
自分の名前を呼ばれて振り返るという行動は、自分の名前を繰り返し母親や周囲の人たちから呼ばれることで、自分の名前なんだと自覚する必要があります。そして、その呼びかけに対して、振り返ったり、声を出したり、身体を動かしたり、手を動かしたりと反応をすることになります。このように赤ちゃんが、自分の名前を呼ばれて振り返る行動は、なかなか難しいのです。
発達障害のおそれのある赤ちゃんは、この名前を呼ばれて振り返るという行動ができない特徴があります。自分のことしか関心がなく、周りのことに興味がないのが原因です。その他の原因として、知的障害のおそれの場合は、そもそも自分の名前という概念を理解できない可能性があります。
赤ちゃんの名前を呼んでも反応がなく、振り向かない、聞こえなかったなどと思うことが多く見受けられる場合は、発達障害児の特徴かもしれません。
<事例>
赤ちゃんの頃は、名前を呼んでも振り返らないことが多かったです。恥ずかしがり屋さんかなって、いいように考えていました。今考えると、発達障害の特徴だったと思います。
次回に続きます。