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中体連改革3

吉田洋一

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テーマ:子どもたちへのエール

 「体育」として存続(私案)
 前述から考察しますと、競技スポーツを「体育」の授業の一環として採用する意義があると思います。
 文科省の方針
 平成28年12月21日に 「幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)」(以下「中央教育審議会答申」という。)を示し 、体育を次のように改善するように求めました。
 改善の具体的事項
 体育分野については,「生涯にわたって運動やスポーツに親しみ,スポーツとの多様な関わり方を場面に応じて選択し,実践することができるよう,『知識・技能』,『思考力・判断力・表現力等』,『学びに向かう力・人間性等』の育成を重視する観点から内容等の改善を図る。また,保健分野との一層の関連を図った内容等について改善を図る。
(ア)各領域で身に付けたい具体的な内容を,資質・能力の三つの柱に沿って明確に示す。特に,『思考力・判断力・表現力等』及び『学びに向かう力・人間性等』の内容の明確化を図る。また,体力や技能の程度,年齢や性別及び障害の有無等にかかわらず,運動やスポーツの多様な楽しみ方を共有することができるよう配慮する。
(イ)体を動かす楽しさや心地よさを味わうとともに,健康や体力の状況に応じて体力を高める必要性を認識し,運動やスポーツの習慣化につなげる観点から,体つくり運動の内容等について改善を図る。
(ウ)スポーツの意義や価値等の理解につながるよう,内容等について改善を図る。特に,東京オリンピック・パラリンピック競技大会がもたらす成果を次世代に引き継いでいく観点から,知識に関する領域において,オリンピック・パラリンピックの意義や価値等の内容等について改善を図る。
(エ)グローバル化する社会の中で,我が国固有の伝統と文化への理解を深める観点から,日本固有の武道の考え方に触れることができるよう,内容等について一層の改善を図る。」としている。
 以上の改訂の趣旨に従って,中学校保健体育科では,生涯にわたって運動やスポーツに親しみ,スポーツとの多様な関わり方を場面に応じて選択し,実践することができるよう,「知識及び技能」,「思考力,判断力,表現力等」,「学びに向かう力,人間性等」(資質・能力の三つの柱)の育成を重視するとともに,個人生活における健康・安全についての「知識及び技能」,「思考力,判断力,表現力等」,「学びに向かう力,人間性等」(資質・能力の三つの柱)の育成を重視 して改善を図った。
 なお,改善に当たっては,次の点にも留意した。
 ○体力の向上については,心身ともに成長の著しい時期であることを踏まえ,「体つくり運動」の学習を通して,体を動かす楽しさや心地よさを味わわせるとともに,健康や体力の状況に応じて体力を高める必要性を認識させ,「体つくり運動」以外の運動に関する領域においても,学習した結果としてより一層の体力の向上を図ることができるようにする。さらに,学習した成果を実生活や実社会に生かすこと及び運動やスポーツの習慣化を促す観点から,体育理論や保健との関連,教科外活動や学校生活全体を見通した教育課程の工夫を図るようにする。
  ○体育分野の知識については,言葉や文章など明確な形で表出することが可能な形式知だけでなく,勘や直感,経験に基づく知恵などの暗黙知を含む概念であり,意欲,思考力,運動の技能などの源となるものである。また,体の動かし方や用具の操作方法などの具体的な知識を理解することにとどまらず,運動の実践及び生涯スポーツにつながる概念や法則などの汎用的な知識等の定着を図ることが重要である。その際,動きの獲得を通して一層知識の大切さを実感できるようにすることが必要である。さらに,「する・みる・支える・知る」といった生涯にわたる豊かなスポーツライフを実現していく資質・能力の育成に向けて,運動やスポーツの価値や文化的意義等を学ぶ体育理論の学習の充実はもとより,学習する領域が有 する特性や魅力を理解すること,運動実践につながる態度の形成に関する知識を理解すること,保健で学習する健康・安全の概念と体育の分野で学習する健康・安全の留意点との関連を図ることなど,知識を基盤とした学習の充実が必要である。と、しました。
 つまり、前述の文科省の方針のとおり、競技スポーツにおいても「体育」で補えるのです。

 部活動
 部活動は「体育」の一環として持続します。部活動は、生徒のスポーツに親しむ機会を確保し、生徒の自主的・主体的な参加による活動を通じて、達成感を得られ、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養などに資するとともに、自主性の育成にも寄与するものとして、大きな役割を担ってきました。前述の文科省の「体育」の方針と同様ですね。
 従来の競技スポーツの部活動は、勝利至上主義に陥りますが、勝ち負けではなく、たくさん試合をすることによって、自分の伸びしろ値を体現できることや身体つくり、身体を動かすことにつなげます。楽しい、心地よい身体運動は脳を発達させます。生徒たちの大好きな競技スポーツを勝ち負けではなく、楽しい、心地よい運動として行うと、自分の心身の伸びしろ値や脳の発達を促します。


 対外試合
 大会試合は、全て交流試合です。同じ市町村での他校の交流試合と県交流試合です。
 試合は、参加者がたくさん試合をするリーグ戦とします。
 日程は、「体育」の授業として行うので、全ては平日に行います。また、土日祝日が主な競技スポーツ大会と兼ね合いしないようにするために、平日に行います。平日は各施設が空いています。

 競技スポーツ
 中学生対象の競技スポーツは、各スポーツ競技団体で行います。U12やU14などがあります。なお、学校対抗はありません。つまり、学校から競技スポーツへの申込はできません。生徒が競技団体への参加を希望するときは、個人として又は各競技団体傘下団体から申し込むことになります。

 次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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