発達段階における子どもの運動(仕事)3
なぜ、ケアがシナプスを増やすことなのでしょうか?それは、脳の神経回路に変化を与えられるからです。つまり、神経回路に変化を与えるとは、新しい脳のネットワークを形成するということです。
神経発達症(発達障害)は、脳の機能障害です。つまり、脳の情報の伝達がうまくいかなくなり、興奮と抑制のアンバランスが派生しているのです。主な原因としては、胎児期に神経系回路の発達が正常に働かなかったこと、つまり脳の発達期にシナプスの可塑性がうまく働かなかったことが考えられます。
この現状の機能障害を起こしている神経細胞(ニューロン)のシナプス以外のシナプスを増やすのです。これがケアになります。
このケアは一度ではできません。失敗を繰り返しながら学習します。そして学習から修正しながらエラーを減らしていきます。失敗する過程がとても重要で、そうした経験によって脳のはたらきを変えることができるのです。これがシナプスの可塑性です。
訪問の保護者の皆さまへ、もう一度「脳を育てる」からこの「新しい脳のネットワークをつくる」をご確認ください。かけがいのないわが子のケアは皆様に委ねられます。結果ではなく経過をたいせつにしましょう。次回に続きます。