簡単に情緒障害と言わないで

　前回までに、おおよその「子どもの発達障害」について解説いたしました。
　今回からも、引き続き前に解説しました子どもの発達障害及び関連事項について述べていきます。
　同じ内容になるかと思いますが、皆様の日々の子育てのアドバイスになれば幸いです。

　就学相談などをきっかけに「情緒障害」という言葉を耳にするお母さまやお父さまがいらっしゃると思います。情緒障害は、子どもが何らかの要因により感情面に問題が生じ、社会に適応できない状態にあることを示す言葉です。でも、教育や福祉、医学ではそれぞれに定義や具体的な意味が微妙に異なります。また、現在、教育関係者が一番誤解していることは、発達障害である子どもや症状を発している子どもまで「情緒障害」と解していることにあります。