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価値観についてちょっと考えてみましょう。
例えば皆さんはどちらを選びますか?
あなたはどっち?
友人にお酒をおごってもらったら?
a)喜んでお礼を言えばよい
b)今度は自分がおごろうとする
自分が求めるサービスは?
a)最先端だけど、不安定なサービス
b)古いけど、安定したサービス
横断歩道を渡ろうとしたら、青信号が点滅、あなたは?
a)急いで渡ろうとする
b)渡らない
自分が一緒に仕事をしたいメンバーは?
A君 仕事の業績ダントツ、ちょくちょく遅刻する
B君 仕事の業績そソコソコ、遅刻は皆無
つまり、人と人には大切にすることのズレが生じるものなのです。これは仲が良い人同士でも起こり得ます。
これまでは同じ思考だと思っていたのに、それぞれ違う選択肢をした途端、人は裏切られたとか、分からない
相手がおかしいと決めつけたりします。
つまり、正しいと思いこんでいることのぶつかり合いで人は相手を非難してしまうものなのです。
これがハラスメントが起こるメカニズムと言えます。
この正しいと思い込んでいるものを『価値観』と言います。その価値観がどのようにできるかを説明します。
例えば、子供の頃に犬を飼っていて癒された経験があったり、一方で子供の頃に犬に吠えられて怖い思いを
した人がいたりします。
そういった過去の経験から人は犬に対して作為的な思い『快』であったり、避けてしまいたい思い『痛み』を
無意識に感じるようになります。
その結果、犬に対して『快』を感じる人は犬に近寄って触ったりします。一方で、犬に対して『痛み』を
感じる人は犬から逃げたりします
人は安全・安心を満たそうとするので、苦痛や恐怖を感じるもの『痛み』を避け、喜びや楽しみに繋がる
ような居心地のよい『快』に向かいます。
すなわち、、その人にとって嫌なもの、尊厳を傷つけられる『痛み』となる行為を行う相手に対して
ハラスメントを感じるのです。
しかし、この『痛み』も『快』も人によって感じ方が違うのです。このベースとなっているのが、その人が
正しいと思い込んでいる正義の基準、すなわち価値観なのです。
つまり相手の『価値観』を想像し、尊重することがその人の理解につながり、ハラスメントを防止すること
になるのです。
ハラスメントの認定基準は、その作為によってその組織の平均的な労働者がどのように感じるかによって
決まります。すなわち、どこからがハラスメントと認定されるかを定量的に示せるものではなく、その組織の
平均的な労働者がどう感じたかなのです。
定量的には示せませんが、判断材料はあります。
過去の事例としてどうであったのか、その職場の社風や大事な価値観はどのようなものか、その上で現代の
常識はどうなっているかを総合的に考えることが大切です。
では、ハラスメントの対策と防止の観点ですが、これはそもそもリーダーが毅然とした対応をすることが
重要です。リーダーが自ら対応しようとせずに、曖昧な姿勢を見せていれば、その組織はハラスメントに
対しての意識が弱くなります。
リーダーが組織のハラスメントへの対策と防止の意識を醸成するのです。