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笠原友子

栄養と漢方で糖尿病を健康に導くプロ

笠原友子(かさはらともこ) / 薬剤師

笠原健招堂薬局(有限会社笠原)

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コラム

糖尿病薬は低血糖以外の副作用にも注意

2018年10月17日

テーマ:糖尿病・症状・薬

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: 糖尿病 食事糖尿病 症状低血糖 食事

まちかど糖尿病指導薬剤師の
笠原友子です。

糖尿病の薬の副作用としては
低血糖が有名です。

今回は、
今では身近な薬の
身近な症状だけに
見過ごされがちですが
大きな症状に発展しかねない
糖尿病の薬の副作用について
お伝えします。

乳酸アシドーシス

それは「乳酸アシドーシス」
聞き慣れないですね。
発症頻度は不明です。

低血糖の副作用のように
「糖分摂取で早期解決!」と、
自分で対処できるわけでも
ありません。

発症するときの
症状も様々です。

たとえば、
・胃腸症状
・倦怠感
・筋肉痛
・過呼吸などなど

このような症状が現れた時には
必要な検査をしないと
わかりません。

なぜかというと
・血糖乳酸値の上昇
・乳酸/ピルビン酸比の上昇
・血液PHの低下など
副作用の発症を疑った血液検査を
行わないと分からないからです。

自己判断はできません。

乳酸アシドーシスを起こしやすい方

乳酸アシドーシスを
起こしやすい状態の方もあります。

1.乳酸アシドーシスを起こしたことのある方
2.腎機能障害がある方
 ※薬の排泄が遅れる
3.透析患者
 ※薬の高い血中濃度が持続
4.重度の肝機能障害がある方 
 ※肝臓での乳酸代謝が低下
5.心臓血管系や肺機能に障害がある方、
  低酸素血症になりやすい体調の方
 ※乳酸産生が増加
6.過度にアルコールを飲む方 
 ※肝臓での乳酸代謝脳が低下
7.下痢、嘔吐など脱水症状が心配される方

このような症状は
心臓機能や肺機能だけでなく
肝機能、腎機能が低下した
高齢者には起きやすいです。

それも
胃腸書状は、
食べ合わせが悪かったかな?
倦怠感は、
夏バテでしょう?
筋肉痛は、
運動をしましたか?

と誤った判断がされがちです。

最近は一般的に処方される薬

この薬は、筆者が若いころは
高齢者禁忌と言われていました。
ところが
全世界的には一般的な薬で
安価でもあることから
最近はごく一般的に
処方されがちです。

その薬の名は
ビグアナイド薬
一般的には、メトホルミン
と呼ばれているものです。

死亡例もあり、
発症すると
予後不良と言われているので
気を付けていただきたいのです。

糖尿病薬の安易な休薬は
薬剤師であってもできません。

あなたの担当薬剤師か
主治医に体調報告して
判断を仰ぎましょう

この記事を書いたプロ

笠原友子

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笠原友子(笠原健招堂薬局(有限会社笠原))

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