薬局薬剤師の仕事も、「病気は予防へ」
3月22日(水)金沢大学で学位授与式があり、医科学修士の学位を戴きました。
今さらどうして大学院に?
それはひとえに後に後悔を残さないためです。
今まで薬局店頭で実践して体験したことは2012年に糖尿病は栄養をとれば健康に戻るにまとめました。
ここへは生活習慣の結果生じてしまった肥満・高血糖・高脂血症への、自身でできる解決策を紹介しており、今でも、日々薬局店頭で処方薬をお渡ししたり相談に来店される方に指導している事です。
大学院に行ったのは、生活習慣の結果論を生活改善や薬で解決するためではなく、今からの世代に対しての転ばぬ先の杖を探すためです。肥満や糖尿病と言った遺伝も関係する状態に対して、これらが生活習慣病と言われるからには遺伝以外の側面から役立つものを1つでも探してみようと思ったのです。
それは砂の中からダイヤを探し出し拾うような事であり叶わぬことだとも思いましたが、年齢的にも今しかないと思っています。
ここの所更新が途切れていたのは、データの解析や卒論に追われていたと言うわけです。
2014年から、薬局店頭でのHbA1cや血糖測定が認められるようになり、薬局店頭のみならずイベント等でのべ600人ほどの方々のHbA1c測定を行って来ました。
中には祖父母や両親の遺伝を気にして、検査に小さなお子さんの手を引いてやって来るお母さん方があります。
市町の母子保健推進員を10年担当し、小中学校の学校薬剤師に20年以上携わって来て、そんな方たちの為に、今までの生活習慣の解決策を探すのではなく、次世代に向けての解決策を一つでも残せたらと言う気持ちが強くなったのです。
日中薬局薬剤師の仕事をしながらの通学と研究は、楽なものでもありませんでしたが、結果はそれほど簡単に出るものでもありません。途中経過をまとめるにすぎませんでしたので、4月からは同じく金沢大学の先進予防医学研究科に進もうと思います。
時代は「今まで」の生活の結果生じた病気を治療する時代から、「今から」の病気を予防する時代に移ろうとしています。
私自身は「今まで」通り、「今から」を見つめて行こうと考えています。
わずかではありますが「今から」に役立つ結果も出ています。
我が子や孫の未来が気になる方は、ご相談ください。