福祉・介護業界向けのスキンケア“九蘭エモ”をプロデュースした理由
鍼灸師のやくさひろです。
今日は「化粧品や美容液はどこまで浸透するのか」についてまとめてみました。
01.肌の構成
02.角質層と薬事法
03.本来の肌の役割「バリア機能」
04.正常なバリア機能を守れば肌は美しくなる
01.肌の構成
ヒトの皮膚は、外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」で構成され、さらに表皮は「基底層」「有棘(ゆうきょく)層」「顆粒層」「角質層」の4層から構成されています。
一番外側にある角質層の厚さは0.01~0.03ミリ。
基底層から生じた角化細胞が有棘細胞、顆粒細胞と変化しながら外側へ移動してきて、最終的に変化した角質細胞が角質層で層となり構成されています。
角質細胞は脱核しすでに活動を止めた細胞で、つまり死んだ状態にあります。
角質層ではその角質細胞を脂質が取り囲み、ちょうどモルタルをはさんでレンガが積まれたような構造をしています。
その層は10~20層にも連なっていて、新陳代謝によって角質は垢となって自然に剥がれ落ちターンオーバーを繰り返します。
02.角質層と薬事法
角質層は吸水性や保湿性に富んでいて、正常な状態だと15%~20%の水分を含んでいます。
また、水分以外にも天然保湿因子やアミノ酸、乳酸といった成分も保持されています。
角質層はいちばん外側にあるため、見た目の美しさを左右します。
それゆえ、私たちは化粧水や美容液を使って、この角質層を一生懸命ケアしていますが、せっかくケアした角質も、通常約28~30日間のサイクルで肌の新陳代謝にのって自然に剥がれ落ちてしまいます。では化粧品や美容液で角質層よりもっと奥をケアすることが重要なのでしょうか。
実は、医薬品や医薬部外品、化粧品等について、開発・承認・製造・販売・広告などに関する規制を定めた法律である「薬機法(以前は薬事法という名称だった)」では、化粧品が角質層(=角層)よりも奥まで浸透するという広告は禁じられています。つまり、基本的に化粧水や美容液とは角質層までしか浸透しないもの、と定義されているのです。
03.本来の肌の役割「バリア機能」
皮膚は体の臓器の一つです。
その役割として、
①水分の喪失や侵入を防ぐ
②体温を調節する
③微生物や物理化学的な刺激から生体を守る
④感覚器としての役割を果たす
の4つの重要な機能を持っています。
そして、③にある体を防御する「バリア機能」には、最表面にある角質層がもっとも重要な役割を果たしています。
もし、角質層がバリア機能を失ってしまうと、局所だけでなく全身が危険にさらされる可能性があります。実際にバリアを超えて異物が侵入すると炎症やアレルギー症状を引き起こす場合もあります。
そして、反対に「皮膚内から逃がさない」機能としても、角質層のバリア機能が重要です。健全な皮膚の表面は皮脂で覆われ、脂質や天然保湿因子・水分が逃げないように守られています。しかし、一旦バリアが破壊されると保持されるべき物質が角質層から外に流出し、乾燥を引き起こしてしまいます。
04.正常なバリア機能を守れば肌は美しくなる
美容成分を肌の奥へと浸透させようとすると、バリアを破壊する必要がでてきてしまいます。
しかし、バリアを破壊してしまっては、肌の大事な成分が保持できなくなり、頻回に化粧品をつけても乾燥するという悪循環を生んでしまいます。
肌のケアで大事なのは、正常なバリア機能を壊さないことです。化粧品を浸透させるのではなく、バリアとなる皮脂を補強しバリア機能を助けるような化粧品の使い方を意識しましょう。
私が愛用しているスキンケアは
ズバリ。ドラッグストアで500円程度で売られているハトムギ化粧水です。
メイク落としもハトムギシリーズ。非常に安価で続けやすく、お肌も365日いい調子です。
デパコスといわれる高級化粧品も過去には使用していた時期もありますが、どうしても香料が気になったり、とにかく高いものは続けられない(という方多いはず^^)
正直お値段は関係ないと断言できます。
上記の皮膚の構造を学ぶと、お高いスキンケアを使うのがもったいないと感じる方も
おられると思います。私はそのタイプですが‥。
ただパッケージが可愛いとか、好きなアイドルがおすすめしているとか、ユーチューバーが宣伝していたからとかいろいろな理由で(選ぶ)というのも良し。
気持ち、テンション、意欲に繋がることってとても喜ばしいことだと思います。
皆さんのおすすめのスキンケア用品などもぜひ聞かせてください♡