ちゃんと聴いてる
5日目
あまりにバタバタとめまぐるしくて、日々コラムを書けなかった。
今日で5日目。
気持ち的にだけでなく、なにがどうなって、何時に誰が来てくれて、で、明日はなんでしたっけ?てなぐあいで。
3日目あたりで、回復の見込みはもうおそらく無いだろうという覚悟をし、
そこからは、ホントに最後まで持てる力を発揮して、苦痛の無いように…と、母にとって良いコトがテキパキ采配されていきました。
夢のようだけど、お風呂に入れた。
訪問入浴で。
ベッドとマットを入れ替えて、エアマットになった。
カラダのこわばりが座薬でとれた。
お風呂上がり、ピンク色の頬で、ゆったりと(クッションで支えての側臥位でなく)縮こまってた腕を伸ばして大の字でエアマットによこたわり、のどかな寝息の母をみて、これまでとはちがう涙が溢れた。
少しの意思表示を受け取り、いやなことはせず、すごしている。
それでも昨日までは、諦めたつもりでも、まだ、もしかしたらこれなら口に入るんちゃうかなと、下唇にいろんなものを触れさせていた。
ネバネバの痰が苦しそうで、口腔ケアスポンジで、どうやったらうまくとれるかと格闘していた。
母が、とってほしいときには、とても協力的な口の動きをしてくれることがわかった。
ネバネバの痰は、あれこれ余分な水分を含ませることでかえって増えて苦しくなっているのだともわかった。
今日は、栄養は耳からとってもらおうと切り替えた。
すきな曲、セミや風鈴、季節の音、いつものしょうもない語りかけ。
そうやって、過ごしている。
夕方、5本目の点滴が終わって、その時なにを思うかはわからない。
今母は、好きな安里屋ユンタを聴きながら、ガーゴー眠っています。