ごきげんさん
先日訪問のAさん(82歳女性、要介護5)
歩くことはできないので、電動アシスト機能付きの車いすを使用。
ついこの間のこと、
デイサービスの送迎車から降り、マンションの入り口に向かって
歩道を押してもらっている時に、後ろから数人の中学生が歩いてくるのが見えたらしい。
すると、中の女子生徒が大きな声で、「どけや~」と言いながら、
Aさんに当たりそうに通り過ぎて行った・・・そうだ。
Aさんも、車いすを押していたスタッフも、びっくりして固まってしまったという。
昔やったら、おっかけて、「なにをいうねんな」と、とっつかまえたるとこやけど、
こないなってしもたら、そら迷惑もかけとるし、
何も言われへん自分が、なさけのうて、ふがいのうて・・・
「道塞いでもてすんませんなぁ」、
「ほんでもあんたも、そない言わんと、ちょっとまったりぃな」と言うとこや
とおっしゃる。
快活な性格で、昔はさぞキップもよく、誰に対しても
「あかんモンはあかん」と、カラっとパシッと、ちゃんと言うてきたのだろう。
今は、いらん注意はせんほうがいいとか、
注意したばっかりに何されるかわからへんとか、
こわい事件もいろいろある。
それでも、そんな今の時代のせいにせず、
昔とちがった自分のふがいなさを、ただただ嘆いてはるAさんなのだ。
毅然とするコト、
その強さとやさしさを、
知っているから。