なじんだきゅうりの味
先週以降、父はなんとか頑張って、しっかり“ごはん”を食べるようになっており、
料理も、自分で新たに買ってきた「温めて健康に!鍋料理&薬味だれ」という本をみて、
食べやすくて、消化のいいメニューをあれこれみつくろっては、
はりきって作っている。(“しげジイ食堂”のメニューはどんどん増えている)
そんな父をみながら、また、あの腹立ったやりとりを思い返しながら
改めて思うのは、「人を傷つけるのは自分の弱さ」ということ。
たとえ相手が同じことを言った場合でも、
こちらのココロに余裕があるかどうかで、反応はまったく違ったものになる。
“腹が立つ”のは、相手がどうだからではなくて、
こっちの状態がどうだから・・・・なんだなぁと、
ホントにしみじみわかったというか、納得したというか。
あれ以来、座右の銘じゃないけど、
「人を傷つけるのは自分の弱さ」だと、自分を諌めるようになった。
我が家には、「ひとにはやさしく、自分にはきびしく サトウハチロー」という額が
昔からあって、嫌でも目に入るようになっているのだけれど、
でも、私は決して、そんな自分にキビシクできるタイプではないので、
どちらかというと「ヒトにはヤサシク、ジブンにもヤサシク」で
生きていけたらいいなぁと思っている。
それもとてつもない目標であるけれど。
父の料理を、「おいしいおいしい」と食べながら、
父の、ほんのかすかにちょっと皺がのびたような頬を見て
なんだか 優しい気持ちになっている自分がいる。