沁みついて
毎年この時期、楽しみにしているのが「王子動物園の夜桜通り抜け」。
私が社会復帰した頃から始まって、ほぼ毎年ずっと母と出かけるのがお決まりで、
このコラムでも、何回か書いてきた。
昨年は、まだなんとか電車にも乗れた母を連れて行った。
“お決まりコース”に含まれている「観覧車」に、もう母は乗れなくて、
かなりショックで、けっこうズ~ンっと、ココロが悲しかった・・・
今年は、ホントにもう歩くこともおぼつかないので
とてもとても 連れて行くことはできない。
だから、もう行かないつもりにしていた。
行きたいけど、気持ち的に行けない・・・というか・・・
でも、行くことにした。
今なら、見てきた桜のコトを、観覧車からの景色を、パンダ豚まんのコトを
帰って母に話して聞かせる(たとえわからなくても)という目的にできるから。
もし、今年いじいじして行かなくて、そうこうしているうちに
本当に母がいなくなってしまったら、
もうこの「夜桜通り抜け」自体が、あまりにオセンチな想い出てんこ盛りになり過ぎて
二度と行くことができなくなってしまいそうで・・・
(・・・なんていうほどに心が囚われてしまうのかは、わからないけれど)
明日、最終日に行ってくる。
また新しく、「お決まりコース」として、
これからの私の季節に 積み重なっていけたら うれしい。