徘徊対策の現状
本日訪問のAさん(80歳、女性、要介護3)
2年前にもお会いしている。
ご家族と折り合いが悪く、娘さんとは断絶状態で~と
胸の内に溜まっていたあれやこれやを 相当吐き出しはった…記憶あり。
今日、にこやかに迎えて下さったのが、どうやらその娘さん。
Aさんの、介護に関する症状は、ずいぶん悪くなっているが、
表情はまるで別人のように おだやかだった。
この2年に 何があったのかはわからないけれど、どちらかというと
この逆パターンを見聞きするほうが多いので、
Aさんに寄り添う娘さんの姿に ちょっと涙が出た。
出会うお客様(ご利用者さん)の言うことを もちろん全て、鵜呑みにすることはない。
事実じゃない話も満載だ。
でも、なんというか、出会って、目の前で過ごす間は、すべて受け取ろうと思っている。
正しい、正しくない とかは置いて。
その場を 共有するというか。
そんな感じ。
なので、悲しい~と涙されると、私も悲しくなるし、怒りが伝わると、私も腹立たしくなる。
いいのかどうかはわからない。
その場だけの「共有」というのは とても薄情で無責任・・・だとも思うので、
落ち込むことも多いけど…
でも今日のAさんをみて、あの険しかった表情が、こんなに安らいでいるのをみると、
何がどうなって、こうなったかはまったくわからないけれど、
なんか、どこかで、素をさらけ出す機会があるというのは、大事だと思う。
もちろん その相手は私でなくていい。
だれでもいいけど、
ただ受け取る。
あふれる感情で満たされたその空間を共有するということ。
母との暮らしの中でも 何より必要だと つくづく思うこと。