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坂部智子

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坂部智子(さかべともこ)

神戸・長田の宅配ショップ ともべぇ

コラム

いっぺんにやろうと

2012年3月22日 公開 / 2012年3月24日更新

テーマ:老老介護(父が母を介護する現場より)

コラムカテゴリ:医療・病院

父が全面的に母の介護をすると決めて まもなく二週間。
私も 今まで以上に 父がしていることを、じーっと みるようになった。
これまでは、つい 口が出て、結局私が替わってしまっていた。
そこを じっとがまんして、よくよくみていると、気づいたことがある。

几帳面だと思っていた父だが(畑でも、料理でも)、なんというか、ざつい。
私に言われるのは、甚だ不本意であろうけれど…

ざつい理由は、なんでも 「いっぺんにやろうとする」からだとわかった。
なぜだか、「速さ」を求めているのだ。

夜の着替え
せっかく容量たっぷりの紙パンツをはいているのに、漏れている。
許容量を越えて ではない。
ウエストまで、しっかり上げていないから。
パンツとパジャマのズボンを、「いっぺんに」引っ張り上げるので、
パンツがちゃんと上がっているか、確認ができない。
しかも パジャマのズボンの後ろの真ん中の線は、大きく右にズレている…

慌てず、ゆっくり、一つひとつ確実に~ が、結局は、一番安全で安心だということが、
私がこの三年で実感したこと。
そら、ちゃっちゃと手早く、さらに確実にできるという人は、たくさんいるし、
そうできるにこしたことはないですが。

でも、その腕を磨くより、私は 母に待ってもらうことを 身につけた。
待ってもらえる というのは、すごい気持ちが楽。

これだけ認知症が進んでいるので、もう、わかって待っているのでは決してない。
それでも 気持ちをノセたり、そらしたりすることで、きげんよく待っている。

おそらくまだ父には不安があるので、できるだけ速く済まそうと思うのだろう。
そういう「空気」は、とてもダイレクトに母に伝わる。
そして、母の機嫌が悪くなる。動きが止まる。時には、暴言も飛び出す。
さらに、父があせる・・・

母は、今では「空気を読む」ことの天才。
認知症に関わらず、介護、看護を受けている側は、必然的にそこが研ぎ澄まされる…と思えるが。

父には、「あわてない、あせらない」ということに 意識を向けてもらっている
が、これがとてつもなく、“なじまない”ことのようである。
元来せっかちな父であるので・・・・

まだまだ、“初めの第一歩”から、足踏み状態・・・
気長~に、娘は応援しています(気ぃ長いのは大得意なので)

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