ちゃんと聴いてる
母は寒がりだが、家は暖房効率が非常に悪い。
部屋の間仕切りが襖で、出入り自在なため、日中母がうろうろすると筒抜けになる。
なので、少しでも寒くないように・・・とすると、着る物が増える。
去年からタイツ類を穿かせることは、もう難しくなった。
できるだけ、厚手のズボンを探したけど、やはり単品で寒さをしのぐには無理がある。
結局、紙パンツの上に、いわゆる「パッチ(婦人用の長いパンツ)」を穿いて、ズボンを穿いて・・・と重ねていく。
長い靴下もはく。
上には、温い肌着、シャツ、セーター、さらにフリースやベストも着ることがある。
子供のころから、母の「お腹が冷えたらアカン」との言いつけを守っていたので
ちゃ~んと母にも、パンツ→肌着→パッチ→シャツ・・・と交互に挟んで着せるので、
お腹周りは何重にもなる。
困るのは・・・言わずと知れた、トイレ。
一緒にトイレに行って、便座に無事座ってもらうまでは、ホントに時間勝負である。
母を立たせたまま、着衣を一気に下して座らせないと、
一枚下しては、母も座り、また立たせて、もう一枚下しては、また母も座り・・・を
延々繰り返すこととなる。
両手の親指が攣りそうになる・・・・
訪問先のお宅でも、ミナサマたくさんたくさん重ねて着てはる。
トイレに行くのがますます大変になって・・・とおっしゃっている。
子や孫たちが愛用している、「裏フリースぬくぬくパンツ~」などを探してきて~と
頼んだらしいが、どうやってもサイズが合わない。(私も見てきた・・・)
(中にくっついてるフリース生地部分の足首がしぼってあるのが、とても欲しいけど・・・)
身長とお腹まわりのバランスというのが、出回っている商品では全く合わないのだ。
体型が合いそうな婦人服売り場では、そこまでの機能のものが見当たらない・・・
節電のこの時代、
少しでも楽に身軽に動けるために、重ね着をしなくても機能的に暖かい衣類・・・というのが
切実に必要なのは、母たちの世代だと、思うのだが・・・・
LLサイズを切る、丈をつめる、ゴムを入れ替える、などなど、またまた地道な改良の日々である。