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目に青葉

坂部智子

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テーマ:日々ねた

昨日は、快晴の子共の日。
父母と、何年か振りに明石公園へ行ってきました。

母の手を引きながら ゆっくり歩く。
ますます背中が曲がってきているので、足が持ち上がらず、足元は危なげ。
それでも、ガンバッテ石段も上がって、明石大橋や淡路島をのんびり眺めた。

駅に近い広場では、家族連れがたくさんいて、
ボール遊びやお弁当を広げたりとにぎやか。

広い公園の奥の方まで行くと、一人でやってきて、思い思いに過ごしている人達が
あちこちに。
圧倒的に男性が多い。(80%は超える)
年齢層は、意外と広い。(下は10代から上は80代?90代)

連休も最後になると、家に居てゴロゴロしたいやろうけど
ギャーギャー言われるから、脱出してきてるんやで~
などと、勝手な想像をしては、母に話しかける。
おとうさんもやな~
と、よくわからんけど、返事がかえってくる。

歌ったり、あっほらほら あれ見て~と引っ張ったりしながら、
ゆっくりゆっくり 公園内を散歩した。

木々の間を吹きわたる風はさわやかで、新緑がまぶしい。

公園内は、木が多い。
びっくりするぐらい大きな木が たくさん。
山の木々と違って、のびのびと広がった枝ぶりが見事。
太い幹。
がっしりと伸びた枝、枝、枝。

なんて登りやすそうな・・・・と思ってしまう。
そう言えば、こんなにたくさんの人がいろんなことをしてはるのに、
まだ一人も、木登りをしている人を見なかったなあ・・・

そう、木を見たら、私は直観的に、登れるかが頭を巡る。
母の手を引いているので、
これは登れるで~~などと言うのにとどめておくつもりだったけど
やっぱり、せめてひとつは登っとかな~ということで(?)
久しぶりの木登りをやってきました。

直観通り、するすると、4mぐらい上がった。
下で母の手をひいた父が、ほら~あそこ↑と私を指さすけれど
背中が曲がった母は上を向くことができず、
私を探しているのかはわからないけれど、きょときょとウロウロしだした。

顔のすぐ上の枝から芽吹いている若葉ごしに見上げた空は、
とてもきれいだった。 

目に青葉。山ほととぎす。初ガツオ。

前日に、「にほんごであそぼ」でやっていたフレーズが浮かぶ。
木の上から 「目に青葉~」と叫ぶと、びっくりした母が
ようやく少し上を向く。

道行く人の視線が気になる父が、早く降りてこい!と無言で訴えている。
(良識ある大人な態度です。)

しょうがないね~はいはい~ するする~すたっ!着地10点!
腕(?)は落ちていない。

母の手を引き取って、またゆっくり歩いて、帰った。


木があれば 一日中でも登って遊んでいた、小学校時代。
虫を捕まえて、木の実を食べて、当り前のようにやっていたけれど
少し下の世代からは、そんな風に遊んだ記憶はない と言われたことがある。
地域や環境の違いもあるやろうけど。

そして、これが遠い昔の子共時代の遊びの記憶ではなくて
私の場合、現在もまだ進行形になっているのに。

木登りは 心やすらぐ。
いつか、ゆっくり時間をかけて、のんびり木の上で過ごしたい。

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