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真っ赤に

坂部智子

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テーマ:母の介護

5日の夜から始まった母の下痢は、8日の朝でなんとか治まりました。
夜中何度も着替えたり、水分摂ったりとの格闘で
私の熱も上がりきらないまま下がりもせず、
身体のだるさと頭痛がしつこくて、結局3日間ぐにゃぐにゃと過ごしてしまいました。

熱ある時の入浴介助は、正直しんどかったけど、
汚れたお尻をすっきりさせるには、
やはりたっぷりのお湯をザバザバかけるのが一番。
濡れて汚れた紙おむつが当たっているところは 真っ赤になっている。

トイレに流せる系の“おしりふき”は、今までよく販売していたけれど
冷たさと、肌をこすることが、母は我慢できず。
父がせっせと切ってくれた“ぼろぎれ”をお湯で濡らして、
こすると痛がり、ギャーギャー言う母に「痛いな~ 痛いな~」と
言いながら何度も拭いた。

ウォシュレットは、お尻でフタをしてはじめてキチンと洗えるので
足を広げたり、お尻の後ろ全面というのは出来ない。
お尻洗浄容器を買っておけば・・・と思いながらも
なんか工夫出来ないか、とも考えて、
とにかくペットボトルでお湯をタラタラ流したりした。

う~ん、ほんとにお尻のことばっかり、
いつも以上に思考力の無いズキズキする頭で考えていた。

生理ナプキンが4・5日当たっているだけで、ヒリヒリかぶれるのに、
(最新の肌にやさしい~やらでも そんなに効果はない)
汚れて濡れている紙おむつが張り付いているなんて
赤くなって当然だと思う。

日曜日、お風呂に入ってからは、布パンツにもどした。
今度は、尿失禁との戦い。
濡れた後の気持ち悪さと、着替える時の寒さや手間もたいがいだけれど
それでも 乾いたパンツが肌に当たっている時の感触は
絶対に綿のパンツが上。

濡らさないように、ちゃんとトイレで出来るように、
これはもう、ほとんど追っかけっこ。
トイレに起こすタイミングを損ねると、
寝させるのにかなりのエネルギーを要することにもなり 
こっちもくたくた。

夜だけ、紙パンツにするとか、
確実に起こしてトイレに行くとか、あの手この手。

何がいいか、正解はない。
体調、機嫌、
時と場合にもよるし。

生の実学。
少しでも心地いいように。
“楽”よりも、母が“心地いい”ことを 今の私は選択する。

仕事においても
選択肢をたくさん持つこと。
ケースバイケースの提案ができるようになること。

一つひとつ、学んでいる。




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