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色づいて

坂部智子

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テーマ:母の介護


渡していた、母の「生活史」を読んで下さったデイサービスのスタッフさんから
昨日の「連絡ノート」にうれしいメッセージがあったので
ちょっと紹介させてもらいます。

『・・・・「生活史」を教えていただきありがとうございます。
サカベサンの「言葉」のひとつひとつが急に色づいて感じられるようになりました。
・・・今まで本当に一生懸命生きてこられた方なのですね。
・・・デイでも「歌」を口ずさんでおられる時が一番穏やかな表情です・・・
・・・快適にデイでお過ごし頂けるように努力したいと思います・・・』

認知症介護の本などに 必ず書いてあるのが(表現は違っても)、
「言動には全て背景(根拠)がある」ということ。

たくさんいる利用者さん。
目の前の人と向き合う時に、その背景に想いをめぐらせて関わってくれていることが
家族として、とてもとてもうれしいし、
介護を仕事とする者としては、本当に頭が下がる。


今朝、明け方3時半過ぎ、
なんか気配に目を覚ますと、母が布団の上で座っていた。
寝ころぼうとしない・・・おかしい・・・
「どうしたん?」ときくと
小さな声で 「ごめんね・・・ごめんね・・・」と繰り返す。
手を引っ張って立たせると、パジャマがびっちゃり。
布団をめくったら ほこほこ湯気のあがった水たまりになっていました。
(布団の上で したのは初めて)

灯りをつけて ストーブ点けて 濡れたパジャマと布団を 替えて・・・
その間ずっと、手を胸のところで組んで、
逃避モードの時には必ず口ずさむ鼻歌をとぎれとぎれに歌っていた。

整えた布団に寝かせてからもずっと歌っている。
「寒くない?」と聞いたら 「寒くない」と答えた。
しばらくして 寝息が聞こえてきた。

トイレには起きて行ったけど、できなくて戻ってきて、出てしまったよう。
足元がおぼつかなくなっているので、布団にけつまずかないように
少し母のと間を空けて布団を敷いていたので 起きて部屋を出たのに気づかなかった。

せっかく ちゃんと尿意があって、トイレにも行けたのに・・・と
申し訳なく 残念に思う。

気づけるように、起きれるように 電灯とふすまの開閉を工夫して、
防水シーツは敷こう。
もしまたあっても、パジャマが濡れるのが少しは防げるやろう。
薄型紙パンツにいくには まだもう少し抵抗があるので
もうしばらく様子を見ながら やっていこう。
大丈夫。

こんなとき、関わってくれるいろんな人達のサポートがあることが とても心強い。

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