兄妹
手先が器用だった母は、
和裁の内職から、趣味でもいろんな手芸をやっていた。
リボンフラワー?、リボンの犬、押絵、つまみ絵、刺繍、編み物、パッチワーク
手提げかばん・・・・見事にその時代を反映するような昭和レトロな作品がたくさん残っている。
途中のものも多数あり。
おそらく、祖母の介護、私の入院~ が立て続いてそのままになったと思われる。
もろもろが落ち着いて、“自分の時間”を楽しむようになった頃には
目の衰えと、手指の負担(昔の腱鞘炎のなごり)が大きくなり
取り組むことが出来なかったよう。
今思えばその頃に、母から教えてもらって引き継げばよかったと悔やまれる。
手先を使うことは私も基本的に好きだし、そんなに不器用ではないとも思うけれど
母の作品達というのは かなりハードルが高い。
押し入れの奥につっこんだまま 見ないようにしていた。
最近、母の衣類の改良(着脱が楽なように)で、ちょこちょこお裁縫をする機会ができて
この流れでいっちょガンバって いろんな未完成の物達をなんとかしてみようか・・・と
ようやく思うに至った。
ありがたいことに、編みさしの作品を完成に導いてくれる心強い助っ人さんがいてくれて
図面(?)も読めず、目も数えられない私に付き合ってくれている。
すぐに肩が凝り固まるので、「一度に1段(少な~)」と決めて わずかな合間に
編んでいる。
それでも 積み重なると、編み進んでくるもので、(といってもまだ20cmぐらいやけど)
とてもうれしい。
形になっていくという単純な喜びと、
なんともいえない後悔の種だった押し入れの奥の塊が、
晴れて出来上がる日が来る(まだ全く未定ではあるけれど)と思えることが
こんなにうれしいんやと 思う。
ひとつずつ、形にしていこう。(肩コリ用心で)
せめて一つは、クリスマスに間に合いますように・・・