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おねえちゃん

坂部智子

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テーマ:母の介護


昨日 母に「おね~ちゃん~~」と泣きじゃくられたうろたえから
ようやく冷静に落ち着きかけた。

6人弟妹の長女が母。
記憶の中では ずっと小さな妹の世話をしているようで
母の中には自分が“おねえちゃん”だという意識が、
筋金入りで仕込まれていた はず。

“おねえちゃん”だから 面倒をみなければイケナイ。
世話をしなければイケナイ。
ずっと そこにがんじがらめになっていた。

それが急に、自分が世話をされている側に回ったよう。
意識的に・・・ではないやろうな。
無意識というか 本能で。
 
だから今は、私が“おねえちゃん”になっているようです。
いたいけな小さな女の子の母が、
自分の中で思い描く“おねえちゃん”を求めている。

“お母さん”でなくて まだよかった。
“おねえちゃん”やったこともないけど
ごくごく一部では “姐サン”と呼ばれていたし・・・・・
(昔からの友達は、相当のツッコミをここでいれるやろうけど・・・
ごくごく一部で です。ハイ・・・)

“無償の愛” → “母性”を持つことを望んだりせずに
ほんとに 今の目の前でおこることに ただ向き合って
目の前の母の手を 並んで握って居ようと思った。

前に友人が、東京でマザーテレサ展へ行ったおすそわけ・・・と、
カードをたくさん送ってくれていた。
しみじみ 読み返した。

「与えて下さい あなたの心が 痛むほどに」
その友人が 大好きな言葉だと 教えてくれた。
この言葉を好きだと言える友人を 本当にすごいと思った。

千里の道も一歩から・・・
いつか 届くかな

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