車いすで
夜、母を寝かせて 部屋から出る時に
「おやすみ~」という言葉に続けて
「またあしたね」と必ず言うようになっている。
明日もまた 元気に過ごせるように
明日もまた 普通の一日でありますように
そんな想いを込めて。
昨晩、「おやすみ~」と言うと
母が先に「またあした」と言った。
「うん また明日ね~」と答えながら
なんだか 涙がでそうになった。
母は、昔のことや 古くからの習慣的なことはよく覚えているし
自然に出来ていることは まだまだたくさんあるけれど
「またあした~」は、そう、昨年秋の迷子事件の後ぐらいから
私が言い始めたこと。
記憶として新たに刷り込まれたのかどうかは わからない。
けれど この、薄皮をはぐように
いろんなものが ぽろぽろと こぼれ落ちて行く中でも
こうして また 新しく積み重ねていけることがあるという希望。
魔法の呪文かも。
「またあしたね☆」