目が離せない
昨年7月の終わりから、委託事業として、
介護保険福祉用具貸与商品のモニタリング業務を行っている。
訪問先で聞き書きをしているノートがちょうど1冊終わったので
改めて読み返してみた。
120人の記録。
(すでに亡くなられている方が10人近くいらっしゃった。)
要支援1から 要介護5まで。
西は加古川から、東は西宮まで。
お一人暮らしの方、ひ孫も一緒の大家族の方・・・いろいろ。
息子さんがお母さんをお一人で介護している というケースが思いのほか多くて
印象に残っている。
40代後半から60代、70代の人まで。
見ただけでは(失礼だけれど)ご主人さんか息子さんか分からないこともある。
お母さんたちはみな 「ほんまにやさしいて ええこでなあ~」とおっしゃっる。
「この子に迷惑掛けて・・・」と 私の耳元で囁いて 泣いてはったお母さんもいる。
「わししかもうおらんからなあ~」と息子さんは笑っていた。
「出来ることしか できへん」
ノートにメモったそのセリフに 何本も アンダーラインを引いている。
誰が誰をどこで どんなふうに・・・
予告もシナリオも無い中で、
本当に、その時そのときに 出来ることをただやる。
そんな120通りの暮らしの記録。
今の私のかけがえのない財産です。
リストの未訪問先は、まだまだたくさんある。
2冊目のノートが始まった。