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妄想

坂部智子

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テーマ:母の介護


日頃自分のことを「妄想女」と称しているし、妄想という言葉を
わりかし好意的に解釈し、使ってきてましたが、
妄想に被害がくっつくとかなりとんでもないことになるというのを実感しています。

わからない話ですね、すみません。
この土日、母から全く離れることができませんでした。
(コラムを二日飛ばしたのも家にパソコンがないためでした。すみません)

今月頭の迷子事件から無事帰還して、ほんとによかったと胸をなでおろしてたのに、
10日の明け方から突然に、とんでもない被害妄想を口にするようになりました。
しかも加害者が父やと言います。
落ち着いているときは普段と変わらないのですが、明け方から起きるまでの間ずっとと
日中父と二人でいる間に突然豹変して大騒ぎするようになりました。
さすがに父が堪えてしまって、土日は私がずっとそばにいました。

一緒にいたら外出もできたし、機嫌よくテレビ見たりもしているのですが、
一度妄想が浮かぶと相当時間 大嵐が吹き荒れます。
あんだけいろんなことを忘れてしまうのに 口にする被害妄想の中身とセリフは
変わらず毎回同じです。
今朝からはさらに中身が膨らんでもきました。

基本対応としては、
・一切さからわない(受け流す)
・無視しない
・気をそらす(かわす)
などなど
もちろんわかっているし、父にも伝えています。

けど、教科書どおりの正しいことが役に立つというか、本当に心の支えになるかというと
やっぱりちがうというか・・・
修羅場をくぐりぬけてきた人や渦中の人の話に救われるというのを実感しています。

時間が解決する=状況になれる→ゆとりが持てる→対応ができる
ということに今取り組んでいます。

車ぶつけたり いろんなことに凹んでたけど、なんてまあかわいいことでと
わずか3日で思えることがすごいと自分で思うわ。

ピアニストの辻井さんのお母さんがインタビューで話してはった。
たしか「先のことなんて考えてもしかたがない。『今』だけに一生懸命向き合った」というような。

嵐の状況でも「慣れてくる」という このなんというか 自分のふてぶてしさに今は救われている。

合間合間には 母も一緒にいっぱい笑って過ごしている。
その笑顔に救われている。
(ちょっと良い子発言入っているけどそれも認めて言わせてもらお。
今朝は肩を噛まれた。悲しくて泣いた。それもホント)

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