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死角のある家

坂部智子

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テーマ:母の介護


毎日仕事で、介護が必要になった方のお家を訪ねている。
要介護状態も様々で、家族構成も様々。
もちろん お家の間取りも様々。
もともと間取り好きなことプラス、我が家も介護が必要になっていることもあって
生活動線の確認やら、家族の目が行き届くかなどの視点で見てくる。
(さらっと、密かに熱心に)

改めて、自分の家を見渡すと、なんと死角が多い家だろうと思った。
①まず、玄関。
どの部屋からも玄関が見えない。
さらには門扉から外の道路までも、玄関をあけないと見えない。
(玄関側にいっさい窓がないため、一人で外に出ていっても、外で立っている様子はどこからも見えない。)
②トイレ 
 そばの部屋のドアをあけても壁がじゃまで、トイレの出入り口が見えない。
 さらに トイレの扉が全面板張りで、裏の窓も高さが高いため トイレの中の様子を
うかがうことが全く出来ない。
③浴室
内開きのガラス扉がごつくて 気配を感じることが出来ない。
裏の窓もトイレと同じく、高くて中がうかがえない。

防犯上および、個人のプライバシーを守るという機能はおそらくかなり高いと思う。
けれど、真逆になるけど、介護に関しては めちゃめちゃ不都合な家となる。

四六時中そばにいることが当たり前のお家と、気配を感じることが出来ない家と。
間取りだけの問題ではないけど、考えさせられることが多い。

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