コンサルタントは背水の陣
こんにちは。「専門家を使う専門家」のコラムの翻訳者、えりかです。
今回のコラムでは、“コンサルティングとは何か”についてのお話です。
このコラムの大きなポイントは、“使う価値のあるコンサルかどうか見極める3つの要素がある”ということです。
さて、専門家の話が始まります。
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今回のコラムはコンサルティングの3要素についてです。
コンサルティングとは何か、その定義については、指導、教育、ファシリテーション、経営のドクターなどいろいろな表現をされています。
しかし、原点はお客様からみての価値が何かを考えないといけません。
つまり、下記の3要素がないとお客様からみて価値のあるコンサルティングとは言えません。
- 今やって欲しいことに対応しているか
- 助力として提案できているか
- 依頼された内容に対してやった事があるのか
まず「1.今やって欲しいことに対応しているか」についてですが、前回のコラム「コンサルティングとはその方が今、現在やって欲しいことを提供すること」
https://mbp-japan.com/hyogo/takarada/column/
でお話しましたように、コンサルティングとは今、現在やって欲しい事は何かについて対応することです。よくベテランのコンサルタントは、「お客様である企業側が今、何をして欲しいかがわかっていない。また、これをやってくださいと言っても課題解決の本質、つまりボトルネックがそれではないことを依頼してくることがある。だからコンサルタントとして顧客企業の言ってくることをそのまま提案書にせずに意訳、翻訳して提案している。」
なるほど、コンサルタントとして素晴らしい答えですね。しかし、相手は経営者であり、おっしゃっているやって欲しい事の背景にはコンサルタントに知らせたくない事も多々あります。つまりコンサルタントが超能力者で読心術を持っていない限り、経営者の気持ちを全ては知り得ないのです。
また、経営者はコンサルタントの実力を確認するために題材として、「このような事はやって頂けますか。」と初回質問します。この質問の意図の多くは、コンサルタントの人間性を見るためです。「依頼した事に対してごちゃごちゃ理屈をつけて、自分のやり易いように都合良く加工してきて、それをやらせてくださいと言ってくる。そんな社員はいてほしくない。」と経営者なら自社の社員に言います。それと同じ事がコンサルタントに対しても言えます。
「2.助力として提案できているか」については、これも以前のコラム「【夏休み特別版】助力が無ければ、経営コンサルティングはショーである?」
https://mbp-japan.com/hyogo/takarada/column/5142449/
に書いてるように、コンサルティングとは企業が自社のリソースでは解決できない事に対して「助力を提供すること」であり、考え方、進め方やPDCAを回すための尻叩きの役割ではないのです。助力が無ければ経営コンサルティングはショーであるのです。
「3.依頼された内容に対してやった事があるのか」については、ある経営者とコンサルタントとの面談を事例としてお話します。
経営者がコンサルタントに質問しました。「先生、私がご相談していますこの内容はやったことがおありですか、正直にお答えください。」
コンサルタント先生の答えは、「やった事はないが、私はどうしたらできるかを考えさせるプロです。」と自信を持って言われました。経営者からは、「おっしゃることもわからないことではないですが、ご相談しているテーマはそんなに簡単なものではないです。当社の社員だけでは解決するのに不安です。」と申し上げたところ、コンサルタントは、「私は社員の活性化、意識改革のプロです。社員の方のレベルアップをして解決して行きます。」
最後に経営者の質問、「それでは先生は、当社の社員に何らかの働きかけをして成果を出す、解決して頂けるのですか。先生は、念力により人の心を動かす成果を出す超能力者ですか。本当にそうなら、お願いしますが。」と言われて席を立たれました。皆さん、この話を聞かれて如何でしょうか。
コンサルタントは超能力者ではありません。当然、神様でもありません。人間の魅力とは失敗した事を次に活かす、そして他の方にも同じ失敗をさせないように伝承する。これが人間の素晴らしいところだと思います。失敗経験の多い方は、経験豊富、つまり「やった事がある。」証があるのです。
あるコンサルタントが反論してきました。「コンサルタントは管理技術です。命題を最小リスクで達成するには何をどうして管理するかを教えます。」と言ってきました。
彼の回答は「古き良き昭和の時代の回答」です。
令和の時代には、これまで人類が蓄積してきた経験によるノウハウをそれを知らない方に伝授して課題解決に貢献すること、そして世の中の発展に寄与すること、これこそがSDGsの「誰一人取り残さない」につながります。
コンサルタントには厳しい文面かもしれませんが、このコンサルティングの3要素のどれかが欠けていれば、それはもはやコンサルティングとは言えないのです。
コンサルティングはショーであると言われないように・・・
追伸
コンサルタントは超能力者ではないと言うのが、私の考えです。「いや、私は超能力者のコンサルタントです。」と言われる方がいらっしゃいましたら、是非、お会いしたいですね。読心術、念力で人の心を操る術を体験したいです。それは超コンサルティングと言えますから。
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