営業マンは「価値」ではなく「勝ち」提案をすべき(コンサル指導の疑問点シリーズ1)
こんにちは。「専門家を使う専門家」のコラムの翻訳者、えりかです。
先日ゴジラ-1.0、観ました。好調で大ヒット上映中ですね。が、同じ‐1.0でも当コラムはコンサルティング-1.0です。
今回のコラムでは、“「意識改革」とコンサルティングの本当の成果”についてのお話です。
このコラムの大きなポイントは、“コンサルティングの成果のためにコンサルタントが根本的に何を提供すべきか”ということです。
さて、専門家を使う専門家の話が始まります。
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今回は、コンサルティングの成果と言うものについて考えてみます。
よく言われるのは、「意識改革」になると言うキーワードです。
さて、「意識改革」が本当に企業の成功につながっているのでしょうか?
コンサルティングの成果発表会で、メンバーが
「コンサルティングを受けて、できない理由を考えるよりも、どうしたらできるかを考えるようになりました。」と発言すると、上座にお座りの経営者は、「今までこの会社に抜けていたのはまさにやり遂げる意識であった。それを指摘し、メンバーに植え付けて頂いたO先生にこの場を借りて感謝申し上げます。」と言われ、大成果発表会が終わり、そのまま懇親会に突入します。これはまさに昭和時代のコンサルティング=ショーです。
(※【夏休み特別版】助力が無ければ、経営コンサルティングはショーである?https://mbp-japan.com/hyogo/takarada/column/5142449/をご覧ください。)
さて、この企業は成功するでしょうか。
この発言をした「意識改革」を成し遂げたメンバーたちがそのまま居座って実行し続ければ、成果は継続して出続けるでしょう。
しかし、残念ながら、彼は今、別の会社にいます。
コンサルティングの定石である、講義と事例を提供し考え方を変える。→考え方が変われば行動が変わる。(ここまでは良し)→行動が変われば会社を変わる(転職してしまう。)ことになってしまったのです。
何故か、それは改善活動のマインドを持った人間が陥りやすい罠、つまり自分自身をコンサルタントとして見てしまうからです。「こんな会社で一人で改善活動をやっても無駄さ。うしろから石を放られかねないし・・・。別の会社で改善チームのヘッドとしてやるのが良いさ。」と思ってしまうのです。
「隣の芝生は青い。」ではなく「隣の芝生は刈りがいがある。」と言う気持ちです。
また、転職以外に意識改革をかじった人材はコンサルタントになりたくなりがちです。
ここでまとめてみましょう。「意識改革」をした人材は外部に流出します。これを今、はやりの表現で言いますと「-1.0(マイナス1.0)」。
そうです。「コンサルティング-1.0」とはコンサルティングをやった結果として、企業にとって貴重な人材が流出することを言います。
経営者は、こんなことは望んでいません。
では、コンサルティングが-1.0にならないように、つまり「コンサルティング+1.0」以上になるようにコンサルタント側は何を提供しなければならないのでしょうか。
それは常々、私たちが言っています「助力を提供する。」ことです。
今、現役で働いておられるコンサルタントの方々に上から目線で申し上げるようで恐縮なのですが、
「経営コンサルティング」(第3版)ILO(国際労働事務局)編
の3ページに書かれている「(以下、抜粋)コンサルティングのプロセスとは、・・・どんな形にしても助力を提供することである、・・・」
を忘れてはなりません。私に言わせれば、これが経営コンサルティングの定義であり、存在価値であると言えます。
再度、申し上げます。助力が無ければ、経営コンサルティングはショーである。
「意識改革」はコンサルティングを受けた受講者が感覚的に気づくものであり、それはコンサルタントが成し遂げた助力ではない。経営コンサルティングにおける助力とは、頭脳、経験、情報、トップの相談係、知的労働力が真の助力であり、役割としての刺激や第3者の立ち位置は助力ではないことを認識すべきである。
最後に、
「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。」
これはアメリカ合衆国の哲学者、心理学者のウィリアム・ジェームズ の言葉であり、コンサルティングの成果を表現したものではないことをお伝えしたいと思います。
わたしたちは、企業の成功をこころから望んでいます。そのために経営コンサルティングのほんとうの意味である助力を提供いたします。
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