コンサルタントのトレーサビリティについて
こんにちは。「専門家を使う専門家」のコラムの翻訳者、えりかです。
今回のコラムでは、“改善、改革、革新のステップの違い”についてのお話です。
このコラムの大きなポイントは、“それぞれの特徴を理解して、活用するコンサルティング内容を決める”ことです。
そこで、管理技術と固有技術の使い分けが重要です。
今回は、経営の改善、改革、革新について、それぞれの段階でのコンサルタントの使い方について述べます。
上記3つのどの段階のお手伝いをして頂けるかをコンサルタント会社に問い合わせると、必ず返ってくる答えは、「当コンサルタント会社は、改善から改革から革新まで全てご支援できます。」です。
また、「当社の社名に記しています『革新』は最も得意とするところです。」と言う返事も来ます。
はたして、本当にそうでしょうか。
経営と言う枕詞をつけているから分からなくなっているだけで、これを身近なものに置き換えて考えて見ましょう。
皆様が、部屋ないし住居を修繕する場合、リフォームするか、リノベーションまでするかを検討したことはありませんか。
リフォームは原状回復、部屋の汚れた状態からの改良であり、マイナスの状態をゼロの状態に戻すことです。
リノベーションとは、部屋を刷新する、今までの状態に新たなものを取り入れて、プラスαで向上させることです。
つまり、リフォームは、住みにくい状態を住みやすかったもとの状態に直すこと、原点に戻すこと=改善です。
リノベーションは、部屋に新しい設備を取り入れて機能を向上させる=改革です。
もっと身近な例で言うと、夏になり暑くてたまらない部屋で、古い、壊れかけた扇風機を使っていて、涼しくならないので、扇風機を直すか、新しいのを購入する。これは改善です。
しかし、扇風機にこだわっていると、他の方法で涼しくなる方法が思いつきません。
お隣がエアコンをつけて「扇風機よりずっと涼しいですよ。」と言われているので、あなたもエアコンを知り、購入しました。これは、エアコンと言う新しい機能を取り入れたことによる価値の向上で改革です。
さらに上を考えますと、部屋の温度管理をAIが行ってくれてエアコンに代わる新しい技術の発明、これが革新です。
コンサルタントに話を戻しますと、企業が抱えている課題に対して、現状の分析から問題点の抽出、そしてそれらに対して改善案の作成指導の流れは、「元の正しい状態に戻すこと」=改善の指導です。
更に上のレベルは、その課題を解決するために他社、他業界で使われていて、その会社がご存じない新しいやり方を提供して解決に導く。つまり、「プラスαで新たな機能や価値が得られること」=改革です。
もっと上のレベルは、改革で得られた他社、他業界のやり方と自社の持つノウハウをブレンドして、その会社固有の新しいものを生み出す。これがまさにイノベーションと言われる=革新です。
これでご理解いただけたと思いますが、コンサルタントのお手伝いできることは、改善=リフォーム、または改革=リノベーションまでです。その上のイノベーション=革新は企業自らが行わねばできません。そのためには、改革=リノベーションを継続して行い、「井の中の蛙大海を知らず」や「茹で蛙」にならないように、外部の専門家を活用して、常に新しい固有技術を取り入れることをお勧めいたします。
改善には、管理技術を適用します。
管理技術とは「命題を最小リスクで管理するには何をどう管理すればよいか。」の技術で、よく知られているものは、IE、VE、QCなどの管理手法があります。管理技術はマネジメントです。
改革には、管理技術ではなく固有技術での指導が必要になります。
固有技術とは、ものづくりに必要な技術、サイエンスです。その製品を生み出すためやそのサービスを提供するために必要な技術です。具体的に言いますと何々を設計する技術、何々を削減する技術、何々を進化する技術などです。この技術は、それぞれの企業で独自に生み出されたものであり、かつてはイノベーションとまで言われたことがありますが、現在は日常的に使われています。しかし、他の企業の方から見れば、「目から鱗」のようなものもあります。これをうまく活用頂けるために行っているのが、我々の「技神(わざかみ)」事業です。
皆様の会社で「扱いにくい問題領域にタイムリーに解決策を生み出す技神」をお使いいただき、難しい課題の解決=改革につながり、更なる革新を行うことができるようになることを願います。
最近の事例ですが、社歴100年近い某企業で、新社長に交代されて、「改革プロジェクトを複数立ち上げたが思った効果が上がらない。」と言う声をお聞きしました。
詳しくお聞きしますと「改革プロジェクトのリーダーは全て役員にやらせている。」と言うお答えでした。役員の皆様は全て入社歴が40年近くおありです。これでは「改革」と叫んでも社員から見れば、「入社して40年も勤めてきた方が、今更、改革を叫んでも何故、これまでやってこれなかったのか?」と言う疑問を持たれ、しらっとした状況になっていました。
それでも役員の皆様は、「少しずつではあるが進んでいる。」と自負されていましたが、それは「創業の原点に帰る。」=改善のレベルを出ていませんでした。社長に技神活用を申し入れたところ、お分かりになられ、「改革へと進んで行けるようになった。」と喜んでおられました。
管理技術と固有技術についての詳しい説明は、コラムの
~コンサルタントの選び方~固有技術と管理技術のどちらのコンサルタントを選べばいいの?https://mbp-japan.com/hyogo/takarada/column/5096964/
「固有技術」と「管理技術」を間違えてコンサルタントを選んだ例https://mbp-japan.com/hyogo/takarada/column/5089740/
必要なのは「固有技術」と「管理技術」のどちらの専門家?https://mbp-japan.com/hyogo/takarada/column/5089367/
をご覧ください。
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