~夏休み特別版~コンサルタントの選び方『伝統芸能に惑わされない』
こんにちは。「専門家を使う専門家」のコラムの翻訳者、えりかです。
今回のコラムでは、“経営コンサルティングを活用するまでの進め方”についてのお話です。
このコラムの大きなポイントは、“契約までのプロセスごとでの確認事項”です。
そこで、活用される企業が、各プロセスで何を確認するべきかを知っておくことが重要です。
さて、専門家を使う専門家の話が始まります。
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2021年の夏にコラムでアップした「~夏休み特別版~コンサルタントの選び方『伝統芸能に惑わされない』につきまして、詳細を知りたいと言う問い合わせが多く来ています。
そこで「経営コンサルタントの選び方のチェックポイント~ゴールデンウィーク特別版~」として掲載することにしました。
企業経営者の皆様にとっては今までコンサルタントをどう評価して選べばよいのかで迷っておられましたら「目から鱗」になるでしょう。
反面、コンサルタント側にとっては「耳の痛い」ことになるかもしれませんが、「顧客企業に満足いただけるためのコンサルティングの指針」としてお考え下さい。コンサルティング業界で育った私たちが、コンサルティング業界がより企業のためになり正しく評価されて、若い世代がコンサルティング業界に対して、希望と可能性を感じ、コンサルタントになるために日々努力して挑戦し続けてくれるようになってほしいと言うのが私からのメッセージです。
それではまず、「~夏休み特別版~コンサルタントの選び方『伝統芸能に惑わされない』のポイントの復習から。※できればこちらをまずお読みください。
https://mbp-japan.com/hyogo/takarada/column/5091366/
上記コラムでは、伝統芸能という言葉が出てきて困惑されているかもしれませんね。
伝統芸能というのは、その業界で長年培われてきたやり方、伝承されてきた方法、その通りにやれば失敗はないと言う仕事の進め方としてご理解ください。
さてコンサルタント会社、特に経営コンサルタント会社の「伝統芸能」と言える仕事の進め方は、
1.「売り込み」
2.「提案可能テーマ選定」
3.「コンサルタントとの顔合わせ」
4.「診断企画書提出」
5.「無料診断」
6.「診断報告書&提案書説明」
7.「導入可否判断」
と言うプロセスで提案をします。
今回のコラムではそれぞれのプロセスごとの「企業側からコンサルタントに対する確認ポイント」を述べていきます。
コンサルティング導入における企業側の確認事項
~1.「売り込み」プロセス編~
コンサルタント側から、挨拶と会社説明や理念、実績がのべられる。実績は指導した社名は守秘義務のため開示しない。ただし顧客企業の了解を得て既に公知されているものがないかを聞きこむこと。業界、業種については口頭で言う場合が多い。具体的な企業名をこの段階でベラベラしゃべるところは避けた方が良い。
ご紹介者がいれば事前にこのコンサルタント会社をどのように活用されたのかをお聞きすることです。また、ご紹介者との関係の濃淡(ビジネスでの取引上)および、ご紹介者がそのコンサルタント会社から紹介料などをもらっていないかの利害関係を確認しておくこと。紹介料のやり取りは悪いのかと言うと、そうではありません。きっちりとした紹介をし、その結果についてもフォロー頂けることは有償であるから紹介責任を取って頂けます。(タダほどいい加減なものもありません。)それからコンサルタント会社の決算状況も確認しておきましょう。少なくとも経営指導をお願いする会社の経営状況が思わしくないところは要注意ですね。また、営業に来られたコンサルタント会社の社員が自社をどう思っているかについても質問しておきましょう。「いやー、業績が厳しくて・・・。」などの発言は冗談としては言いませんので要注意です。
売り込み時の チェックポイントは ①実績企業 ②ご紹介者との関係 ③決算状況
ファーストアプローチで企業側からコンサルタント側に対して質問をして、先に進めるか否かの判断をする(提案までさせて断ると、その間に企業側に負荷がかかっただけで終わるため。)ことのポイントについて述べました。
コンサルティング導入における企業側の確認事項
~2.「提案可能テーマ選定」プロセス編~
通常は売りたいテーマ(=コンサルタント)を念頭に置いた説明がなされ、企業ニーズとのパズル合わせが行われる。
その課題(テーマ)を解決することは「必然性(やらねばならない)」なのか、
「必要性(やった方が良い)」のかを社内で意思統一しておくこと。
必要性だけでコンサルタントを活用するのは社内に対する尻たたきとしての効果はありますが、コンサルティングが終わってしまえば元の木阿弥になる可能性が高い。
ここでのチェックポイントは①課題(テーマ)は「必然性」か「必要性」か
コンサルティング導入における企業側の確認事項
~3.「コンサルタントとの顔合わせ」プロセス編~
担当予定のコンサルタントから概略ニーズの聞き取りが行われる。
◎必ず、企業側の意図したニーズに対応できるコンサルタントかを経験を聞き出して見極めること。
「できる」と「やったことがある」のどちらですかとコンサルタントに質問することです。
さらにチェックするなら、コンサルタント本人のプロフィールをいただき、学歴、経歴も確認しましょう。全てを聞けなくても、ネットで調べるとわかる場合もあります。正直な受け答えをしているかが大事ですね。
ここでのチェックポイントは①「できる」と「やったことがある」のどちらですか
②プロフィール記載事項をネットで確認
コンサルティング導入における企業側の確認事項
~4.「診断企画書提出」プロセス編~
診断内容と方法の説明、候補日の確認など事前に準備いただきたい資料の要請がでる。
ここでのポイントは、依頼したテーマとほとんど関係のない資料の要請には対応しないことです。
また、データとしてはあるがそれをまとめて提出してくださいという要求には答えないことです。それはコンサルティングが始まってからする作業であり、コンサルティングを頼むかどうか検討中の段階では企業側に負荷がかかるだけでメリットはありません。
ここでのチェックポイントは①事前に準備いただきたい資料が依頼したテーマと関係が有るか否か。
コンサルティング導入における企業側の確認事項
~5.「無料診断」プロセス編~
詳細ヒアリングと現場見学の実施。
ヒアリングで企業側が回答したことに対してのコンサルタントの受け答えで実力がわかります。
現場見学時には、コンサルタントに「この現場は指導された他社と比べてどうですか。」と質問しましょう。その答えに詰まるようでは発注できませんね。
ここは企業側がコンサルタントの腕を診断するポイントとして①ヒアリングでの受け答え ②現場で質問する
コンサルティング導入における企業側の確認事項
~6.「診断報告書&提案書説明」プロセス編~
現状の問題点を重箱の隅までほじくりだした提示がありますが、それぞれの重要性や優先順位まで考慮できて提案しているかどうか。
経営コンサルタントは課題解決の進め方のプレゼンを行い、その手法はあくまでも管理技術での指導である。
しかし、力と経験のあるコンサルタントは解決のための仮説を提示できる能力があるはずです。それが有るか無いかを見極める。
ここは重要関門です。厳しくチェックしてください。
①問題点としてあげたそれぞれの重要性と優先度 ②解決のための仮説の提示の有無
★マル秘のお話★
5段階評価での点数のからくり
学校の通信簿での5段階評価に倣い、診断した企業がどのレベルにあるかを下記の5段階で評価して点数を提示する場合があります。
5点・・・大変よくできている(先進企業のトップレベル)
4点・・・よくできている(業界での代表企業1社を念頭に置いている。)
3点・・・標準レベル
2点・・・ややできていない
1点・・・できていない
以上で採点して、企業側が問題があると感じている項目に対しては、2.5点をつける場合が多い。これは、1点をつければ企業側としてその部分は撤退、切り離しを考えるのでコンサルティングの契約にならない。3点をつければ、「まあ、我が社は標準なのでこのまま行こうか。」となり、同じくコンサルティングの契約にならない。3点と2点の間をつけて、「ご指導して4点を目指しましょう。」と言うと企業側もコンサルティングをお願いしようかなと言う気持ちに傾くからです。
コンサルティング導入における企業側の確認事項
~7.「導入可否判断」プロセス編~
企業が自社だけで取り組む場合と比べてどこにどのような差があるかと、その為に要するコンサルティング費用により判断すること。コンサルタントは何人で対応か、それぞれの役割も確認する。
最後の関門は自社での判断です。
ここでのチェックポイントは
①自社だけで取り組むのとコンサルタントを活用した場合の比較
②その為に要するコンサルティング費用とその中身(コンサルタントの人数とそれぞれの役割)
本件のご相談については、
★お問い合わせ
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