「固有技術」と「管理技術」を間違えてコンサルタントを選んだ例
こんにちは。「専門家を使う専門家」のコラムの翻訳者、えりかです。
2回目のコラムでは、“固有技術と管理技術”についてのお話です。
このコラムのポイントは、“外部人材に求める専門性によって、欲しいのは何の専門家か見定めること”です。
そこで“固有技術と管理技術の違いを明確に把握”すればよいということが重要になってきます。
さて、専門家を使う専門家の話が始まります。
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専門家に依頼する場合、最初に必ず固めておかねばならないことがあります。
それは、自社として抱えている問題点、解決したい課題に対して、社内にはない何の技術を専門家から得たいかを明確にすることです。
また、専門家にお会いする機会ができた時に、その専門家は何の専門家なのかを確認することです。
専門家が、「私はコンサルタントです。」と名乗られる場合は、特に注意してください。
「固有技術」なのか「管理技術」なのか、どちらの指導を頂けるのかです。
以下、その説明をしていきます。
「固有技術」とは、ものを作る、サービスを提供するときに必要な科学的技術です。
また、この「固有技術」は、「ハードの固有技術」と「ソフトの固有技術」に分けられます。
「ハードの固有技術」とは、製品やサービスそのものを指します。
「ソフトの固有技術」とはハード(ものやサービス)を企画、設計、運用する技術です。
「管理技術」とは、人・物・金・技術・情報等を管理する技術です。
管理とはイコール、マネジメントですと言うと余計わからなくなりますが、要は人・物・金・技術・情報等の実力を安定的に発揮し、そのレベルを一定水準に保つのに必要な技術と考えてください。
同じく、「管理技術」は、「ハードの管理技術」と「ソフトの管理技術」に分けられます。
「ハードの管理技術」とは、皆様がどこかで聞いたことがある手法そのもの、例えば、QC、IE、VE、TPS(トヨタ生産方式)、シックスシグマなどです。
「ソフトの管理技術」とは、「ハードの管理技術」の使い方です。難しく言えば、「命題を最小リスクで達成する為にはどんな管理技術を適用すべきか。何をどう管理すべきか。」簡単に言えば、「管理技術を管理する方法」です。
この二つ以外に「ヒューマンウェア」という「人を活性化させる技術」も経営技術のひとつと位置付けられています。
さて、コンサルタントを活用する場合、この「固有技術」と「管理技術」のどちらを提供されるコンサルタントか、お互いに話し合い、見極めないとボタンの大きなかけ違いになります。見極めができていないと、終了時点でいわゆるクレームになります。
「固有技術」は技術コンサルタント。「管理技術」は経営コンサルタントの担当分野ですが、発注側がこの基本を知らないと、大変なことになります。
次回コラムでは、大変なことになってしまった事例についてお話します。
※「固有技術」と「管理技術」のわかりやすい図は、下記をご覧ください。
※ここで言う専門家とは、その学問分野や事柄を専門に研究・担当し、それらに精通している人。エキスパート。スペシャリスト。具体的には、経営コンサルタント、技術コンサルタント、技術者、企業OB・OGなど。
企業側の課題=扱いにくい問題領域に解決策を生み出したい。
扱いにくい問題領域に解決策を生み出す能力=スキル、技と呼びます。
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