連休中
癌の末期の患者様から、痛みに耐えがたい様子でナースコールがありました。
ナース「先生、一緒にお部屋に行ってください」
私と看護師(ナース)が患者様の部屋に伺って、本人へ確認をしました。
ナース「〇〇さん、この薬が欲しいのよね。この薬を飲むともう目が覚めないと思うけど、いいの?」
患者様「(無言で、うなづかれました)」
ナース「家族を本当に呼ばなくていいの?」
患者様「(無言で、うなづき閉眼)」
ナース「先生、お薬飲んでもらっていいですか」
私 「いいですよ、痛みが強いので。痛みが和らぎますよ」
ナース「〇〇さん、よかったね。飲んでいいんですって」
‥‥
‥‥
‥‥
家族との関係が良くなくて、最期まで家族を呼ぶのを嫌がっていた患者様です。
その後は目を覚ますことなく、安らかに永眠されました。
患者様の意志、患者様とナースとの信頼関係、ナースの心情を読む力。
医療から医学、そして人間学へ。