やる気がある社員はわずか6%!? 強みを活かして「イキイキ働く社員を量産する組織」の作り方

山田裕介

山田裕介

テーマ:自律・自走型組織、組織開発・変革、ストレングスコーチング、コーチング、ストレングスファインダー


Gallup社の調査によると、
日本で「熱意を持って働いている社員」の割合はわずか6%。


世界139カ国中132位という衝撃的な結果です。
なぜ、これほど豊かな国でこれほど多くの人が
“心を殺して働いている”のでしょうか?

その背景には、「弱みを改善する文化」が根付いています。

本コラムでは、強みを活かす働き方の重要性と、
組織でその考え方を取り入れる方法を解説します。

1、なぜ日本の社員は「やる気」がないのか?

Gallup社が実施したエンゲージメント調査で、
日本の「熱意を持って働いている社員」の割合はわずか6%でした。

(2024年版ギャラップ職場の従業員意識調査:日本の職場の現状)

この数字は、世界139カ国中132位。
ほぼ最下位という衝撃的な結果です。
(ちなみに2022年のデーだでは最下位でした)

さらに、この現状は子どもたちにも影響を及ぼしています。

ある日、息子が電車に乗りながらこんなことを言いました。
「大人の人の目って死んでるよね」
何気なく行った息子の一言に衝撃を受けました。

働いている人たちがイキイキ輝いていない様子を
子どもが感じ取ってしまう…。


これでは、子どもたちが「早く大人になりたい!」と思える社会にはなりません。
では、なぜこんなにも多くの人がやる気を失っているのでしょうか?

2、弱みを改善する文化が招いた問題

日本では、「弱みを改善する」ことを
良しとする文化が根強く存在しています。

例えば、次のような価値観が多くの人に刷り込まれています。

  • 弱みを克服すれば成功につながる
  • 努力さえすれば、何でもできるようになる
  • 成功への道は一つだけ


これらの考え方は、
表面的には美徳のように見えますが、
実際には多くの問題を引き起こしています。

努力不足が原因ではない!

「努力が足りないから成功できない」
と言われることもありますが、
これは正しいとは限りません。


なぜなら、
「人それぞれ得意なこと、できることが異なる」からです。

3、強みを活かすことが鍵になる

私自身、今まで800名以上の
ストレングスファインダーの結果を見てきましたが、
一人として同じ強みを持つ人はいませんでした。


それほど人の強みや才能は多様です。
しかし、この違いを理解している人は少なく、
「弱みを改善する文化」によって自分の才能を
見失っている人や諦めている人が多いのが現状です。

「自分のやり方を貫く」ことが成果を生む

成功するための行動は、人それぞれ異なります。
例えば、著者として成功した人に
「どうやって本を出せたのですか?」と尋ねても、
次のように十人十色の答えが返ってきます。

  • 長い時間をかけてコツコツ書き上げた人
  • 人脈を活用して出版につなげた人
  • 戦略を練りながら出版を計画した人


共通しているのは、
「人のやり方を真似せず、自分のやり方を貫いた」という点です。

ある著者さんから言われたことは
「人と比較して生まれるものは、劣等感だけ
 自分の苦手なことと相手の得意なことを比べても
 初めから勝てるわけがない。
 それなら、昨日の自分と比較して、毎日1%でも自分の成長を実感できたら
 かなり伸びていくと思いますよ」
と話して頂きました。
本当に重要なことだと感じています。


4、イキイキ働く社員を量産するためには!

これからの人材開発や組織開発には、
人の「強みを活かす」ことが欠かせません。


では、具体的にどのようにして
「強みを活かす組織」をつくれば良いのでしょうか?

1.強みを可視化する

多くの人は、
自分の強みや得意なこと苦手なことが
何なのか?理解していません。

社員一人ひとりが自分の強みを把握していなければ、
それを活かすことはできません。


ストレングスファインダーなどの自己分析ツールを活用し、
「自分の才能」や「得意なこと」を可視化することが第一歩です。

自分のことを理解しないと
他人を理解することは
到底無理だからです。

2. 強みを活かす役割分担をする

強みを可視化したらなら、次にやることは
お互いの理解を深める。

お互いに対話をして、
・自分は何が得意で
・何が苦手なのか?
・どんな環境だとのびのびできて
・どんな環境にいると力を発揮できないのか?
これらのことを理解(相互理解)することが大切です。

人はそれぞれ強みが異なるため、
役割を適切に分担することが重要です。


例えば、
・戦略を考えるのが得意な人
・実行力がある人
・チームをまとめるのが得意な人など
それぞれの得意分野を活かせる環境を整える必要があります。

3. 組織のビジョンを共有する

最後に最も重要と言っても過言でないことが
「何のために働くのか?」というビジョンが明確でなければ、
社員は進むべき方向性を見失います。


会社の目的や目指す姿を理解し
どんな強みが会社で活かせるのか?
強みを活かしてイキイキ働くには、何をすればいいのか?
を自らの頭で考え、行動を起こせる社員を作っていくことが
鍵になってきます。

あなたのチームは
ビジョンを共有できていますか?
進む方向が明確になっているでしょうか?
全員が自由に話し合える環境は出来ていますか?
仲良しクラブみたいな組織になっていないでしょうか?

チームが一丸となって働ける環境をつくりましょう。

5、まとめ:強みを活かし、血の通った組織をつくる

「弱みを改善する」ではなく、
「強みを活かす」ことに目を向けることで、
社員は自分の才能を発揮し、やる気を持って働けるようになります。

あなたが社員の見るポイントを変えるだけで
組織が劇的に変わります。

幸福に働ける組織をつくるためには、次の3つが大切です。

  1. 強みを可視化し、個々の才能を理解する
  2. 役割分担を明確にし、強みを活かせる環境をつくる
  3. 組織全体でビジョンを共有し、一丸となる


実際に、ある企業さんの取り組みで
リーダーさんが、コルクボードに社員の良かったことを書き出すようにしたところ
・社員のやる気が上がり
・伝達ミスが減って
・社員同士のコミュニケーションも増えて
・一緒に協力して仕事を始める
こんな環境が出来上がったそうです。

やったことは、たった一つ
リーダーさんが見る視点を
相手の弱み(出来にないこと)から
相手の強み(出来ていること)に
変えたことだけです。

同じ人を見ていても
「今までとは、見え方が変わった。
 今まで何を見てきたんだろう!」
と苦笑いしながら教えてくれました。

これからの時代、強みを活かした組織づくりが
「成果を上げる企業」「イキイキと働ける企業」の鍵となります。

6、最後に:まずはご相談ください

弊社では、「社員がイキイキ働く・強みを活かした組織づくり」をサポートしています。

  • 社員の強みを把握するための診断ツール
  • 強みを活かす組織運営のための研修プログラム
  • 従業員エンゲージメントを高めるサポート

まずはお気軽にご相談ください。

私たちと一緒に、
社員が自分の強みをフルに発揮してイキイキ働く組織ををつくりましょう!

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山田裕介
専門家

山田裕介(企業研修講師・ストレングスコーチ)

株式会社ストレングスアスリード

リーダーが自分やメンバーの強みを見つけ、本来持っている能力を発揮させる。その結果、組織のパフォーマンスが向上し業績もあがっていく。持続的成長を遂げている企業が取り入れている、新しい対話型研修です。

山田裕介プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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