成果主義の落とし穴!?チームディングが弱い組織が成長できない理由とその解決策
・「部下がなかなか動いてくれない…」
・「指示を出しても反応が薄い…」
・「主体的に動ける人がいない」
そんな悩みを抱えるリーダーは多いのではないでしょうか?
今の時代、“指示するだけの上司”はもはや通用しません。
社員が多様な働き方や価値観を持つ現代では、
リーダーに求められるのは「人を動かす力」だけでなく、
「人を成長させる力」です。
本コラムでは、今注目されている「ピープルマネジメント」の重要性と、
リーダーが実践すべき具体的な方法を解説します。
1、なぜ今、ピープルマネジメントが必要なのか?
かつてのリーダーシップは
「指示を出し、部下に動いてもらう」というものでした。
しかし、今はそのやり方が通用しなくなっています。
その理由を3つ解説します。
1.若手社員の価値観の変化
今の若手社員は、かつてのように
「上司の言うことは絶対」という考えを持っていません。
「納得感」や「共感」を求める傾向が強くなっています。
・昔の部下:「言われたことをやればOK」
・今の部下:「なぜその仕事をするのか納得したい」
上司が一方的に指示を出すだけでは、
部下は納得感がなく、行動も消極的になりがちです。
ピープルマネジメントでは、「なぜやるのか?」を一緒に考え、
納得感を与えることが大切です。
2. 人材の流動化と“辞める選択肢”の増加
終身雇用が崩れた現代では、
社員はいつでも「この会社を辞める」という選択肢を持っています。
リモートワークが普及し、
他の仕事に転職しやすい環境が整っているため、
社員は会社への依存度が低くなっています。
このような状況では、上司が「やれ!」と命令するだけでは、
社員はすぐに心が離れ、辞めてしまうリスクがあります。
これからのリーダーに求められるのは、
社員の内的なやる気を引き出すマネジメントスキルです。
3.チームの成果は「個の力」ではなく「関係性の力」で決まる
これまでは「優秀な個人が集まれば、
チームの成果が上がる」と考えられてきましたが、
現在は「関係の質」が成果に大きく影響することが分かっています。
Googleが行った「プロジェクトアリストテレス」の調査では、
チームのパフォーマンスを高める一番の要素が、「心理的安全性」
であることが明らかになりました。
心理的安全性が高いチームでは、
メンバーは安心して意見を出し合えるため、
アイデアが活発に生まれ、問題解決が早くなります。
一方、心理的安全性が低いチームでは、
メンバーが「何を言っても無駄だ(学習性無力感)」と感じ
意見を言わなくなります。
リーダーはメンバーとの“関係の質”を高める役割を担う存在として
みんなが安心して意見を言える環境を整える必要があります。
2、これからのリーダーに必要な「ピープルマネジメント」の3つのポイント
では、どのようにすれば部下のやる気を引き出し、
チームを動かすリーダーになれるのでしょうか?
ここでは、ピープルマネジメントの3つのポイントを紹介します。
1.部下の「強み」を活かす(ストレングスファインダーの活用)
部下が自分の「強み」を理解し、
それを仕事に活かせる環境をつくることが大切です。
なぜ強みが重要なのか?
部下が「自分の強みが活かされている」と感じると、
仕事へのやる気が高まります。
人は「自分の得意なこと」をしているとき、
最も生産性が上がり、やる気も続きやすいのです。
どうやるのか?
ストレングスファインダーを使い、
部下の強みを「見える化」します。
その結果をもとに、
「この仕事は君の強みに合っているから、やってみてほしい」
と任せることで、部下は「自分が必要とされている」と感じ、やる気が上がります。
2.上司からの「対話する機会」を増やす
部下は、「自分が成長している実感」を感じたときに
モチベーションが高まります。
どうやるのか?
1on1ミーティングを実施して、
上司が部下の行動に対して具体的なフィードバックをする。
「〇〇の仕事は素晴らしかったよ!
次は〇〇を意識してみてほしい」
といった具体的な言葉が効果的です。
小さな成長を積み重ねることで、
部下は「自分は成長している、チームに必要とされている」
と実感し、モチベーションが上がります。
3.「心理的安全性」を高める
部下が「安心して意見を言える場」をつくることが、
ピープルマネジメントの最大のポイントです。
なぜ大事なのか?
メンバーが「この職場では意見を言っても大丈夫だ」と思えると、
自然と積極的に発言し、行動するようになります。
逆に、「何を言っても否定される…」と思うと、
部下は発言しなくなり、消極的になります。
どうやるのか?
部下が発言したとき、「その意見、いいね!」とまずは受け止める。
たとえ改善が必要な内容でも、「なるほど、その考え方もあるね。
じゃあ、こうしたらどうだろう?」と、肯定的に返すのがポイントです。
3、まとめ:これからのリーダーに必要な考え方とは?
これからのリーダーに求められるのは、
指示を出すリーダー」ではなく、「人を育て、動かすリーダー」です。
ピープルマネジメントのポイントは、以下の3つです。
- 部下の強みを活かす(ストレングスファインダーの活用)
- フィードバックを増やし、成長実感を与える
- 心理的安全性をつくり、発言しやすい職場にする
弊社ではリーダー育成のためのチームビルディング研修や
ストレングスの実践研修を提供しています。
リーダーシップに悩む管理職の方は、ぜひご相談ください。
「人が動けば、組織が変わる。」
今こそ、ピープルマネジメントを実践する時です!