和室は必要か?

浅井知彦

浅井知彦

テーマ:住宅

今回のテーマは「和室」。注文住宅で家を建てるとき和室を入れるべきかどうかというテーマです。

写真多めで和室を紹介していきたいと思います。


今の家ではモダン和室が多い。


和室
今の家ではこの写真のような「純和室」をつくる人は減ってきています。

家の構造上、柱をみせるような昔ながらの木造住宅というのがほとんどありませんので、どうしても「和モダン」な和室になります。

ここから、過去に設計した家で和室を設置した例を幾つか挙げていきます。

いろいろな和室をつくってきました


応接スペースとして

和室
応接スペースとして設置した例です。
間接照明収納のある収納にはお茶を淹れる道具などを収納しています。

来客宿泊スペース

和室
来客宿泊用の予備部屋です。
広めの収納に寝具が入っています。

リビングの小上がり

和室
リビングの小上がりとしての和室コーナーです。
独立した和室ではありませんが、使い勝手は良いと思います。

子供の遊び場

ロフト
これも純粋な和室ではありませんが、ロフトに畳を敷いて子供の遊び場にしています

来客スペース

和室
応接、来客宿泊を想定した和室。
簡単な水まわりがあります。

注文住宅での和室は必要か


いろいろな和室の写真を挙げてみましたが、その使い方は住む人によって様々ですね。

和室の採用率

私が設計した戸建住宅での和室の設置率、実はほぼ100%になっています。

現代住宅だと必須ではないと言われる和室ですが、意外と高い設置率になっていますね。

その理由は、やはり多様な使い勝手に対応できることでしょうか。

格式張った客間としてではなく、いろいろな用途に応用できるところがつくられる理由なのかなと思います。

必要かどうかは、あなた次第です。

先程「注文住宅での和室設置率が高い」というお話をしましたが、だからといって「住宅には和室、畳の部屋があった方が良い」とは考えていません。

家の床面積には限りがありますし、間取りについては優先順位の高いものから順番に計画して貰えれば良いと思います。

マンションなどでは「和室」のない間取りが普通になっています。

実際に使う機会が少なそうであれば「和室」は用意しなくても良いでしょう。


ただ、今の和室はインテリアデザイン的にも洋間に近いものが増えていますし、畳についても色や厚さ、サイズなどがなかり自由に選べるようになってきています。

和室を「柔らかい床材の部屋」のような感覚で採用しても問題ないと思います。

折角の注文住宅ですから「和室」「洋室」という明確な区別を考えず「使い勝手」を優先して部屋のデザインを考えて貰えればと思います。

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浅井知彦
専門家

浅井知彦(一級建築士、コンクリート診断士、マンション管理士)

レヴォントリ株式会社 一級建築士事務所

素材メーカーで研究してきた技術者としての経験を生かし、鉄筋コンクリート造の住宅を提案。快適な住空間に仕上げるため、デザインありきではなく機能性重視の家づくりを行っています。

浅井知彦プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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