お風呂について(浴室暖房乾燥機/猫足バスタブ/檜風呂など)
実際に注文住宅を設計をしている立場から、
私が設計した家でよく使われた住宅設備
住んでいる人からの評価が高い住宅設備
を中心に、なるべく公平な視点で採り上げていくコラムです。
今回は、窓のシャッター(雨戸)について書いていきます。
雨戸の変遷
昔の日本家屋ではガラス戸がありませんでしたので部屋と外を隔てるものは障子、そして雨戸でした。
その頃の雨戸は木製。横にスライドしてはめていくものでしたね。
その後、家にはガラス窓が取り付けられるようになりました。
しかし昔のガラス窓は今と違って割れやすく、建具自体も木製で風にガタつくようなものでした。
この時代、昭和40年くらいまでの日本の家では、やはり木製の雨戸を付けるのが主流だったと思います。
高度経済成長期に入ってプレハブ住宅が増えてきたころから、窓はガタつきの少ないアルミサッシになり、雨戸は軽くて動かしやすい横引きの金属製が増えてきました。
そして最近の家では、雨戸といえばシャッター形式が増えています。
※写真はLIXILの窓シャッターです。
雨戸にシャッターを使うことが増えてきたわけは、縁側などの連続窓が減ったこと、住宅での掃き出し窓が減少したことなどが原因でしょうか。
サッシメーカーによる窓シャッター商品の充実なども理由かもしれません。
・・・実は、全体としては雨戸をつける家は減ってきているようです。
サッシの強度が上がり、風などでガタつくことが無くなったことが理由でしょうか。
昔のように「すべての窓に雨戸が付いている」という家は、かなり少ないと思います。
窓にシャッター雨戸を取り付けるメリット
窓にシャッター雨戸を取り付けるメリットとしては、以下のようなものがあります。
台風などの自然災害から窓を守る
台風などの暴風から窓を守ります。
特に飛んでくる物でガラスが割れるのを防ぎます。
防犯
1階の部屋では防犯のために夜間、雨戸を閉めることも多いと思います。
断熱、防音
冬の夜、断熱の補助として雨戸を閉めることがあります。
特に冬の北風が直接吹き付けるような場所では有効ですね。
その他、防音のためにシャッターを使う人もいるようです。
窓シャッターにデメリットはあるか?
窓シャッターのデメリットというのは・・・窓シャッターを閉めなければ関係ないので、特段のデメリットというのは無いと思います。
強いて言うなら「見た目が嫌い」でしょうか。
確かに窓まわりのすっきり感は、少し下がりますね。
窓シャッターを取り付けない一番の理由は「必要性を感じないから」「費用がかかるから」なのかもしれません。
特に必要性を感じないのであれば、あえてお金をかけて取り付ける必要はありませんから。
あとこれはデメリットではありませんが、「サッシ窓の種類が増えてきた」というのもあるかもしれません。
※写真はLIXILのサッシ窓です。
この写真のようなタイプの窓だと、シャッターは取り付けられませんね。
窓シャッターはおすすめ?
正直いって、最近の家で「すべての窓にシャッターを付ける」ような設計をしたことはありません。
ただ家の間取りや生活習慣に合わせて、窓シャッターをおすすめすることはあります。
たとえば、このような窓シャッターです。
これはLIXILの採光採風タイプの窓シャッターです。
1階の防犯が気になるときには、このような窓シャッターをおすすめしています。
採光採風タイプの窓シャッターは防犯にはもちろん有効ですし、スリットを開ければ朝の光を採り入れることも出来ます。
風が通るので、網戸にして寝ることもできますね。
窓シャッターについて、実は手動の規格サイズを選ぶのであれば、そんなに高い値段ではありません。
従って、気になる窓があればとりあえず付けておくというのもありなのではないかと思います。
(見た目が気にならないのであれば、ですが)
今の住宅において窓シャッターは必須建具ではありません。
しかし使い方次第では便利なものですので、家全体で考えるのではなく取り付け場所を選ぶなど取捨選択して検討して貰えれば良いと思います。



