打ちっ放しの鉄筋コンクリート住宅を建てる建築家
オフィス物件の空室対策に、賃貸住宅へのリノベーションの可能性を考えてみませんか?
事務所ビルから賃貸マンションへのリノベーション・・・勿論、全然違う形態ですから、すべてのビルが簡単にリノベーション出来るとは限りません。
たとえば、ざっと考えてみても以下のような設計上の困難ポイントがあります。
◇配管スペースの確保
オフィスビルには給湯室とトイレしか給排水がありませんので、どこかに給排水のパイプを通す必要があります。
特に問題になるのは口径が大きく、下勾配が必要な排水管の経路確保です。
◇窓の配置
外壁窓について、出来れば既存のままで利用できることが望ましいのですが、部屋の配置次第で難しい場合があります。
◇空調、給湯の配置
空調に関しては、エアコンの室外機置き場がポイントです。給湯についても「ガス:換気が必要」「電気:貯湯タンクが必要」となります。
上記のような手間のかかるリノベーションですが、それでも実際には幾つかの実施例があります。
困難な状況を何とかしながらでもリノベーションを行いたい・・・その理由として、以下のようなメリットが考えられます。
◇家賃の安定収入
オフィスビルは、景気動向によって床面積あたりの家賃相場が大きく変動します。
賃貸住宅物件は、それほど家賃相場が変わりません。
◇リノベーションすれば、ほぼ新築
オフィスビルも新しさで賃料が変わってきます。
リノベーションすることで、ほぼ新築の賃貸住宅物件となります。
◇立地が良い
オフィスビルは、街の中、駅からそう遠くない場所に建てられています。
競争の激しいオフィスビルは、駅近くに新しいビルが建てられると賃貸物件としての競争力が落ちますが、賃貸住宅であれば、充分好立地の物件になります。
たとえば、「主要駅から徒歩10分から15分」というのはオフィスビルでは普通ですが、賃貸であれば、立地優良物件です。
この立地を生かすには、業種転換が有効です。
◇オフィス物件は設計荷重が高く、丈夫に作られている
建築基準法上、オフィスビルの床設計荷重は1㎡あたり290kg、賃貸住宅は1㎡あたり180kgです。
オフィスビルの方が「丈夫に」作られています。
これはリノベーション設計上、有利に働きます。
オフィスリノベーションでは、賃貸マンションへだけではなく、上記のようなマンスリー・ウィークリーマンション、シェアハウスなどの可能性を検討してみても良いかもしれません。
以下の写真は、店舗ビルをマンスリーマンションにリノベーションした例です。
元の店内はこちら。
工事を行った結果・・・
このような賃貸物件になりました。
これからの経済状況によって、オフィスビル需要は大きくマイナス側に変動する可能性があります。
長期的にみても、リモートワークの普及などで、絶対的な需要が減る可能性があります。
また、ビル自体の耐用年数はまだまだあるのに、近隣に新しいビルが出来たために相対的に賃料が下がる例もあります。
すべてのオフィスビル物件に適用できる訳ではありませんが、建物の資産価値を上げるためのリノベーション手法として、住居物件へのリノベーションも可能性の一つとして検討してみては如何でしょうか。
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家を作るときに考えて欲しいことについて、こちらのページに纏めてみました。
テーマ別コラムのまとめ【ペット/寒さ対策/子育て/地震に強い鉄筋コンクリート住宅など】
興味のある分野があれば、是非、目を通して下さい。
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