土地を購入契約する前に知っておいて欲しいこと【地盤調査/液状化】
私が主に仕事をしている阪神間は、元々六甲山系が迫り、平坦な土地が少ないところです。
その中でも特に陽当たりが良く、眺望も優れた人気住宅地というのは、当然ながら山手の傾斜地に固まっています。
阪神間のエリアで住宅地を探していると、傾斜地は珍しい土地ではありません。
一般的にこういった「敷地内に斜面がある傾斜地物件」は、平坦地より少し安い値段で取引されています。
その土地がお買い得な土地かどうか・・・これは建てる家によってその価値が全然違ってきます。
通常、傾斜地宅地の土地価格については、「そこに標準的な家を建てるのには、どれくらいの造成費用が掛かるのか」で決まってきます。
つまり
【その地域の土地の相場】-【造成でかかると思われる費用】=【土地の販売価格】
という考え方です。
ここで問題になるのは「造成費用」を幾らで見積もるのか、ということです。
本来、造成費用は建てる家の大きさ、構造、配置によって変わってきます。
しかしそれでは値段が付けられませんから、不動産屋さんとしては、「普通のハウスメーカーが工事を行う標準的なサイズの家」を前提にした見積で価格を決めています。
つまり、不動産屋さんの想定した家より安い価格で家を建てられるのなら、その土地は「お買い得な土地物件」となる可能性があります。
たとえば、
このような傾斜地があった場合、家を建てるのには、
このように、「擁壁をつくる」「基礎を深くする」という工法が考えられます。
しかし、たとえば、
このような家を建てるのなら、擁壁も深基礎も必要ありません。
これなら造成工事が無くなる分、工事費は安くなる可能性があります。
傾斜地は、どんな家を建てるのかによって、その価値が全然違ってくるのです。
写真は傾斜地に建つ神戸市灘区のマンションです。
斜面をそのまま利用して建てられています。
傾斜地に家を建てる方法は、傾斜の程度、土地の形状、接道状況、地盤状況などによって、それぞれ異なります。
建てたい家の大きさや間取りによっても、違ってくるでしょう。
傾斜地がお買い得かどうかについては、一概には言えません。
しかし、「条件次第ではお買い得な場合がある」ということは、言えるかもしれません。
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