土地を購入契約する前に知っておいて欲しいこと【地盤調査/液状化】
旗竿地については既に御存知の方は多いと思いますが、一応最初に、一般的にいわれているメリット、デメリットを書いておきます。
【メリット】
・坪単価で考えると相場より安い。
・道路から離れることで、静かな環境が得られる
・通路部分も建蔽率、容積率に算入出来るので、実質的な容積率が大きくとれる。
【デメリット】
・実際に家を建てられる部分が少ない。
・周囲が隣地に囲まれて圧迫感がある。
・自動車の進入が難しい。
この中でも、家を建てる上で特に注意して貰いたいのは、「自動車の進入が難しい」ことです。
これは自家用車の駐車場として使えないだけではなく、工事車両が進入出来なくなることにも繋がります。
工事車両が進入出来なければ、当然、施工工事の費用は高くなります。
「車を持っていないから旗竿地でも問題ない」と思われるかもしれませんが、折角土地を安く買っても建築費用が高くなれば、その価格メリットが無くなってしまうかもしれません。
ネット検索などで住宅用地を探していると、旗竿地というのは結構多くあるのが判ります。
売れ残っているからかもしれませんが、旗竿地は意外と目に付く機会が多いようです。
そして値段をみると、特別に安い値段で取引されている訳ではないようにも思います。
一般的には坪単価が安いとされる旗竿地ですが、お買い得かどうかという観点でいえば、「立地が気に入れば検討してみても良い」といったレベルになるのかもしれません。
旗竿地について、建築設計の観点から特に知っておいて欲しいことは「通路部分の幅員によって、資産価値や使い勝手は大きく変わること」でしょうか。
たとえば、通路幅によって、以下のような違いがあります。
◇通路幅が2m未満
→ 再建築不可物件。資産価値は大きく下がります。
◇通路幅2m
→ 車を駐めると人の出入りが難しい。
→ 実質、駐車場としては使えない。
→ 工事車両も入れない可能性が高い。工事費が高くなる。
◇通路幅2.5m
→ なんとか車から人が降りられる。工事もなんとか行えるかもしれない。
→ 車があると、荷物を持った人が通るのは困難。自転車もギリギリ。
◇通路幅3m
→ 車を駐めて人が下りられる。
→ 車を寄せて駐めれば、通行にも支障がない。
→ 駐車場と通路が両立可能。工事も、ほぼ問題ない。
上記のように、旗竿地の「竿」の部分、この通路幅がどれくらいのサイズなのかで使い勝手が全然違ってくるのです。
通路幅は、わずか数十センチの違いで、工事費は日常の使い勝手、資産価値など左右する重要な部分です。
物件をチェックする際は、ここの寸法に充分注意して下さい。
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