防犯性能の高い家を作る【神戸、芦屋、西宮で建築士と注文住宅を建てる】
今回から何回かにわけて、家を建てた後にはじめてわかる失敗ポイント、イライラポイントについて紹介していきます。
家を建てるとき、施主には考えること、決めることがいっぱいあります。
本当は間取りや住みやすさについてじっくりと検討していかなければならないのに、資金やローン、引っ越しのスケジュールなど、直接家つくりに関係ないことまで決めていかなければなりません。
住宅メーカーの営業担当者は「早く決めて欲しい」と催促してくるし、会社によっては間取りや設備などの詳細が決まる前に、仮契約をさせられるところもあります。
(こういう会社は、あまり健全とはいえませんね・・・)
そういったバタバタとした状況の中に、住んでみるまで思ってもみなかった不満点が入り込む余地があります。
「大失敗ではないけど、ちょっとイライラすること」「ちょっと計画を変えたら避けられたこと」「教えて貰っていたら避けられたこと」・・・今回は、そういうポイントを幾つかあげていきます。
家を建てるときの参考にして下さい。
◆シャワーのお湯の出るのが遅いイライラ
まず、シャワーを使おうとするとき、なかなかお湯が出てこないという不満点についてです。
シャワーの水が、いつまでもお湯にならない・・・冬だと裸のままで寒い思いをするし、大量の水をそのまま捨てているのも気になります。
お湯の出が遅いことの主な原因は、給湯器からシャワーまでの距離が遠いことです。
通常、お湯を使うときの流速は、給湯器にも依りますが2m/秒くらい、水圧が低い場合はもっと遅くなります。
もし、給湯器の場所が遠く、シャワーまでの距離が10mになれば、お湯が出るまでに最低でも5秒以上、実際には給湯器の立ち上がり時間もありますので、もっと時間が掛かります。
シャワーを使ったとき、すぐにお湯が出ないのは、結構イライラすると思います。
家の間取り、敷地条件などもありますので、給湯器をシャワーの近くに設置することが難しい場合もあるかもしれません。
また、キッチンや洗面の給湯を優先して、給湯器の場所をそちらに近く設置するという考えもあるでしょう。
オール電化の給湯器など、大型の機器は置き場所を選ぶので、どうしても浴室から遠い位置になってしまう場合もあるかもしれません。
しかし、出来る限り給湯器とお湯を使う場所の距離を近づけるよう、設計を工夫するべきだと思います。
家を建てる前には、給湯器と浴室の距離をチェックしておきましょう。
◆シャワーのお湯が弱いイライラ
お風呂での不満点のもうひとつは、シャワーの水圧が弱いことでしょうか。
シャワーの水圧が弱い原因として、一昔前なら、瞬間湯沸かし器の性能や、水道管の水圧が原因であることが多かったと思います。
しかし、最近は瞬間湯沸かし器の性能も高くなり、水道の水圧も高く設定されています。
たとえば、阪神間の殆どの地域は、5階建てくらいまで直接給水が行えるくらい、高圧で送水がされています。
このエリアの戸建て住宅であれば、3階でも充分な水圧が確保されていると思います。
水圧は充分なのに、何となく「シャワーが弱い」・・・その感じる原因のひとつとして、オール電化などで「貯湯タンク型」の給湯器を使っている場合があります。
貯湯型の温水器の場合、お湯の水圧はタンク内の圧力によって決まってきます。
たとえば、貯湯型「電気温水器」の場合、水圧は170Kpa~300kpaくらい。
製品によって水圧は違いますが、水圧設定の低いものは、お湯が弱く感じされるものもあります。
また、これくらいの水圧だと、2階に浴室がある場合には、シャワーが弱く感じられる可能性もあります。
ガスを使った貯湯タンク(エネファーム)の場合、貯湯タンクの水圧が500kpaくらいで、電気温水器に比べると1.5~2倍高い水圧が設定されているようです。
これだと2階でのシャワーも問題なく使えます。
(流石に3階までは推奨されていません)
最近は、天井に付けるシャワーやマッサージ付のシャワーヘッドも人気があります。
写真は、TOTOのシャワーバーです。
この機器は「最低吐水圧120~150kPa」となっています。
これだと、設計水圧の低い貯湯型電気温水器の場合、「なんとか使える程度」の水圧しか無いということになります。
これもTOTOの製品、マッサージシャワーヘッドです。
マッサージ機能などのついた多機能なシャワーヘッドは、各社から販売されています。
マッサージは高い水圧で行うものですので、当然、水圧が低いと性能を発揮出来なくなります。
シャワーの水圧というのは、個人の感覚に依る部分が多いと思います。
「ひとによって感じ方が違う」ということは、「気になる人にとっては、充分イライラポイントになる可能性がある」ということでもあります。
「製品カタログ上は使える筈」と「自分の好み」は違います。
「弱いシャワーは嫌い」「マッサージ付シャワーヘッドを使いたい」という方は、自分の好みを設計者に伝えて、事前によく相談して下さい。
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