高低差のある住宅地、傾斜地に家を建てる方法(傾斜地を購入するとき注意すること)
2階あるいは3階にお風呂を設置した場合のデメリットについては、前回のコラムを参照して下さい。
【参考】2階あるいは3階にお風呂を設置した場合の問題点、注意点
2階あるいは3階にお風呂を設置することですが、私はメリットが大きいと考えています。
今回は、その利点を書いてきます。
広い窓がとりやすい
立地と近隣状況にも依りますが、一般的に1階にくらべて外からの視線が気になりません。
広めの窓は眺望のためだけでなく、換気や通風にも役立ちます。
風通しの良いお風呂は、カビを発生させず、清潔に保てます。
また、開けっ放しにすることの多いお風呂の窓は防犯上のウィークポイントになりがちですが、2階あるいは3階だとその危険も下がります。
私の自宅では、お風呂が3階にあります。
普通の住宅地ですが、窓を開け放すと風がよく通ります。
自由度が高くなり家事動線がうまくとりやすい
たとえば【お風呂】+【洗濯】+【物干し】という家事動線を考えてみます。
広い敷地の少ない都市部の住宅地では、日当たりの良い空間=2階あるいは3階となるため、物干しスペースは2階あるいは3階という家も多いでしょう。
その場合、物干しスペースと同じ階に洗濯機も置いた方が家事動線が短くなり、合理的です。
更に家事動線を短くするように考えるのであれば、必然的に同じ階にお風呂を持ってくる、ということになります。
「お風呂は1階」という固定概念を変えることで、陽当たりの良い場所に【お風呂】+【洗濯】+【物干し】という家事動線をもってくることが出来るのです。
2階だと日当たりの良いバルコニーやサンルームのような室内物干しスペースをつくることも出来ます。
室内物干しは外出の多い人、夜にも洗濯する人、花粉症の人にもおすすめです。
お風呂の位置を変えることで、様々な制約から自由になり家事の便利な間取りを考えることが出来るかもしれません。
来客と家族のゾーニングが容易になる
家の間取り計画の考え方として、パブリックゾーンとプライベートゾーンを分ける考え方があります。
家の中で来客も気軽に立ち入るエリア=パブリックゾーン、これは玄関、客間(リビング)などです。
家族が使うスペースで、お客さんに見せないエリア=プライベートゾーン、これは主寝室、クローゼットなどですね。
(実際には、その中間的なエリアがありますが)
プランニングでこれらを配置していったとき、家族の使うお風呂、洗濯物干しはプライベートゾーンの領域に入ります。
ライフスタイルに依りますので一概にはいえませんが、たとえば1階にリビングを持ってきた場合、2階にお風呂を配置した方がゾーン分けがうまくいく場合が多いようです。
広い土地のとれない都会の住宅の場合、フロア毎に機能を分けることが合理なゾーニングではないかと思います。
お風呂の位置を1階と限定しないことで、1階:パブリックゾーン 2階3階:プライベートゾーンのような間取りをつくることが出来ます。
眺望を楽しむバスルームを作ってみませんか
写真はTOTOの「エクセレントバス」というシリーズです(カタログから)。
憧れのバスルーム風景ですが、阪神間の山手なら、このようなバスルームも可能かもしれません。
※同じくTOTOの製品です
神戸、芦屋西宮など、六甲山麓、北摂では眺めの良い住宅地が多くあります。
このような土地では、海や夜景を見ながら、入浴する家を建てることも出来ますね。
ジャグジーを付けた浴槽や展望風呂など、自由な発想でお風呂を考えるのも楽しいのではないでしょうか。