高低差のある住宅地、傾斜地に家を建てる方法(傾斜地を購入するとき注意すること)
第3回。
今回は長期的に安全である家をつくる方法です。
【第1回】家を建てるのに安全、安心な土地とは
【第2回】安全、安心な家の構造は何かについて
【第4回】安心して生活できる家を建てる
【第5回】泥棒、空き巣に強い家を作る方法
ずっと安心、安全な家とは?
前回の「家が構造的に安全あること」について書いたとおり、ちゃんとした構造計算で建てられた家は、どんな構造であれ安全だといえます。
次の問題は、その家に住んでいる間、長期的に安全を確保するにはどうすれば良いかです。
住宅に長く住む上で、構造的な安全性を損なう要因は何でしょう?
一番大きな要因は水です。
雨漏り、漏水、結露などで構造部分に水分が入り込むと、木が腐る、鉄が錆びるなど、致命的な問題が起こります。
雨対策、漏水対策は充分注意して下さい。
※私が屋上緑化住宅の構造に鉄筋コンクリートをおすすめする理由は、コンクリートは水による強度低下がないからです。
屋上緑化は屋上で水を使いますから、もし何かあっても安全な構造にしておくことをおすすめします。
【参考】屋上緑化/屋上庭園のある家を作りませんか?
一番怖いのは劣化したことが判らないこと
もうひとつ注意して欲しいのは、構造の劣化を住んで居る人が確認出来るかどうかです。
よくリフォーム番組で「壁を剥がしてみたら、柱がボロボロだった」というのがありますが、あれは最悪のパターンです。
※写真は、漏水による木の腐食の例。外部からは判らず、リフォームで解体した結果、発見されたもの。
柱がボロボロなことを住んで居る人が判っていたら、まず、そこを直すでしょう。
でも、実際にはこれらの構造部分が壁の内部にあり、外からは見えないのです。
構造強度が失われているのに、住んで居る人にはそれが判らない・・・これが一番怖い状況です。
【参考】耐久性に優れた家
長く安全、安心して住むための家の構造は?
家はメンテナンス次第で、大きく寿命が延ばせます。
メンテナンスを含めて家の長期安全性を考えるなら、やっぱり鉄筋コンクリートになるでしょうね。
次に鉄骨(重量鉄骨、プレハブ)でしょうか。
※写真は、築30年近い某社のプレハブ住宅。構造部分には変化はありません。
木造住宅の場合、長期安全性の確保はメンテナンス次第です。
柱や梁などの構造木材が腐ってしまうと、命の危険にさらされます。
特に築年数の古い木造住宅は、漏水に注意して下さい。