高低差のある住宅地、傾斜地に家を建てる方法(傾斜地を購入するとき注意すること)
今回は、家の1階部分に駐車場を作る「ビルトインガレージ」についてです。
自宅1階にビルトインガレージ・・・自動車、オートバイを持っている人、自転車などアウトドア系の趣味のある方には、興味のある話題ではないでしょうか。
では、まず最初にビルトインガレージのメリットを挙げていきます。
◇車の保管に最適
普通の屋根付き車庫に比べても、壁に囲まれている分、車の保管に向いている・・・これは当たり前ですね。
そして、夏の暑いとき、車体に直射日光が当たっていないので、車内の温度も高くならない。
また、車体が熱せられていないので、エアコンもよく効きます。
冬の寒いときも同様。霜の降りた朝も大丈夫。
あと、ワイパーゴムなどの紫外線による劣化防止にも有効です。青空駐車より長持ちします。
車へのいたずら防止という点でも、安心です。
オートバイを持っている方にも、おすすめします。
◇モノの保管に最適
家の中に持ち込まないアウトドア系のレジャー用品というのは、意外と嵩張ります。
これらの用品を保管して置く場所として、ビルトインガレージは便利です。
また、車から降ろして直ぐに保管出来るというのも、便利。重いものを持って運ぶことが少なくなります。
(マンションだと荷物を持って上がるのが面倒ですよね)
もちろん、自転車置き場としても、使えます。
次に、ビルトインガレージを設計に取り入れるときの注意点などを挙げていきます。
◇水はけを良くする
雨が吹き込んだり、雨水が流れ込んだり・・・水が入り込むことは多いと思います。
自動車や自転車を洗ったりすることもあるでしょう。
中に水が溜まらないように、排水には注意しましょう。
◇手洗いがあると便利
外で使える水道は何かと便利です。
水道の配管は、後で引き込むのは大変です。
最初から計画しておきましょう。
◇容積率に注意
確認申請の審査を行う自治体に依りますが、広めのビルトインガレージは容積率の算定に入ることもあります。
車庫なのか、倉庫なのか、通路なのか・・・このあたりの法的解釈は、確認申請の審査を行う自治体に依るようです。
設計計画を行った上で、事前に建築確認申請の審査官に相談する必要があります。
◇狭い敷地に有効。しかし、車の出入りに注意。
ビルトインガレージは、駐車場の上も住居スペースとして使えるため、敷地が狭い場合にお勧めしたい方法です。
しかし、ガレージ部分の間口を狭くしすぎると、車の出入りが難しくなります。
前面道路の広さ、交通量などを考えながら、出入りしやすい形状にする必要があります。
※限られた敷地を有効に使いたい方には、こちらもお勧めです。
【参考】屋上緑化/屋上庭園のある家を作りませんか?
【参考】設計事務所の提案する3階建住宅
【参考】高低差のある住宅地、傾斜地に家を建てる方法(傾斜地を購入するとき注意すること)
【参考】スキップフロアの家/ロフトのある家の建築設計
◇しっかりした構造を選ぶ
建築基準法上、自動車車庫には内装制限が掛かります。
自動車はガソリンを積んだ可燃物なので、内装は不燃にしなければならないのです。
よく内部が木で作られたガレージがありますが、あれは本来、違法です。
(多分、あれは「倉庫」として確認申請を行った後、「勝手に車を駐めている状態」なのだと思います)
安全を考えるなら、上に家に人が住んでいる状態で車を駐めるのですから、万が一、車が燃えても、上に住んでいる人が巻き込まれないような構造にするべきだと思います。
そういう意味でも、ビルトインガレージの住宅の構造は、鉄筋コンクリートあるいは鉄骨にすることをおすすめします。
※家の安全については、こちらも参考にして下さい。
【参考】地震に強い家
【参考】耐久性に優れた家
【参考】竜巻、台風などの風害に安全、安心な家を作る方法
【参考】泥棒、空き巣に強い家を作る方法
ビルトインガレージ、うまくプランが纏まれば、非常に便利なスペースになります。
自動車をお持ちの方は、是非検討してみて下さい。



