鉄筋コンクリート住宅を建てる【3】地震に強い住宅とは
今回は、「鉄筋コンクリート住宅の問題点」と対応策、第二回です。
第一回はこちらから。
鉄筋コンクリート住宅の問題点とは(1)
◆鉄筋コンクリート住宅は固定資産税が髙い。さらに経年でも税金が下がりにくいのでは?
鉄筋コンクリート住宅の評価額は、同じ大きさの木造住宅より数割高くなると思います。
また、評価額の下がり方も木造住宅より遅い=固定資産税が下がりにくいようです。
このような点から考えると、固定資産税の面では、木造住宅より不利(数割くらい割高)になるといえます。
しかし、不利なことばかりではありません。
火災保険は木造より安くなりますし、資産としての評価額は、年数が経っても木造ほど下がりません。
木造住宅の法定耐用年数は22年、鉄筋コンクリート住宅は47年、倍以上の違いがあります。
税金が高い、下がりにくいということは、それだけ建物に「価値がある」とされているのですから、悪いことばかりではありません。
・・・しかし、木造住宅の法定耐用年数22年っていうのも酷い話ですね。
実際、築25年を過ぎた木造住宅は、ほぼ資産価値がありません。
数千万円の建物が20年ちょっとで価値が無くなる・・・エコロジー、エコノミー、どちらの観点からみても、良いことではないですね。
◆鉄筋コンクリート住宅は建築費が高いのでは?
これは、こちらを御覧下さい。
◇鉄筋コンクリート住宅の建築コスト
◇鉄筋コンクリートでつくるローコスト住宅
鉄筋コンクリート住宅の建築費、うちの事務所で設計している家では「大手ハウスメーカーの家より安く、格安ハウスメーカーより髙い」くらいの値段です。
概算金額を挙げるとしたら、通常サイズの2階建て住宅で坪単価55~70万円くらいからでしょうか。
(家の大きさ、住宅設備、土地の状況に依って異なりますが)
◆鉄筋コンクリート住宅は、建てた後、湿気が抜けない?
コンクリート住宅は湿気が多く、乾くまで快適に住めないという人がいます。
これは、ほぼ根拠のない話だと思います。
コンクリートが固まるのは「セメントと水の化学反応」であり、化学反応が続く限り、コンクリートは内部の水分を消費していきます。
大体、数ヶ月~1年くらいは化学反応が起こり続け、強度は上がっていきます。
その間、コンクリート内部では水分を消費し続けます。
内部で水分を消費していく=コンクリート表面に水分が出てくるということは考え辛いと思います。
もし、コンクリート表面がじめっとしているとしたら、それは結露でしょう。
それは真冬の窓ガラスや玄関ドアなどと同じ、室内と外の温度差で室内の水蒸気が結露したもので、特にコンクリートが水分を出している訳ではありません。
大体、コンクリート住宅といっても、壁には断熱をするものであり、表面に水分が出てくるなんていうことは考えられません。
断熱材を全く使わず、換気も行わないのなら壁に結露も有り得ますが・・・そもそもそんな部屋に住むのは嫌ですよね。
上記から考えて、あまり気にする必要は無いと思います。
鉄筋コンクリート住宅には「地震に強い」「水に強い」「気密性が高い」などの優れた特長があります。
その特長を良く理解し、生かして設計すれば、住みやすい住宅が作れる筈だと思います。
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テーマ別コラムのまとめ【ペット/寒さ対策/子育て/地震に強い鉄筋コンクリート住宅など】
http://mbp-japan.com/hyogo/revontulet/column/25680/
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